こんにちは京子です!

今回ご紹介するのは

山蔭神社

5月8日に山蔭神社(やまかけじんじゃ)で行われました

例祭です!


この例祭は他の神社と比べて

少し変わっていまして・・・

包丁式

『包丁式(ほうちょうしき)』の奉納があるんですね


奈良時代に

宮中の祝いの席で披露されたのが始まりと言われています

まな板に乗った魚に手を触れず

綺麗にさばいて盛り付ける姿は

鎌倉時代以降、絵画でもその様子が伝えられていて

江戸時代には宮中で1月19日、幕府で1月21日と

それそれで『包丁式』が行われていました


こま札

そんな包丁式にゆかりのある人物というのが

山蔭神社に祀られている祭神

『藤原山蔭(ふじわらのやまかげ)』です


彼は吉田神社を創建した人物でも知られる

平安時代の公卿(くぎょう・国政を担う職位であり高官)です。

※この事から山蔭神社吉田神社の境内末社になっています。


そんな彼は『料理や包丁の神様』として崇められていて

山蔭神社の例祭では

飲食業や料理に関する事業の

発展と繁栄が祈願されます。


神職入場

14時、神職の方が山蔭神社にやって来られます。


生間流包丁式

まな板に食材や季節の花などがセッティングされます。


生間流包丁式

そして、いよいよ生間流(いかまりゅう)の方による見事な包丁さばきが始まります。


どうして彼が料理や包丁の神様と呼ばれるように

なったのかと言うと

平安時代、山陰は光孝天皇(こうこうてんのう)の命により

包丁式を任せられた事がきっかけとなります


山蔭は

見事な包丁さばきで魚を切るだけでなく

さばいた後の食材を『綺麗に並べる(盛り付ける)』という事を

発案した人物だとも言われています

さらに

宮中料理の諸作法(調理法や作法)を

一つに整えた事から

料理や包丁の神様と崇められました

※日本料理店の神棚には藤原山蔭を祀っている所が多いそうですよ。


ちなみに、包丁式で食材に触れない理由は

宮中において天皇は神であり、その神様にお出しするものに

直接手で触れる事は、穢れたものを出す事に繋がるからだそうです。

また人が食べる物と、天皇が食べる物を

視覚的にもわかりやすく区別する意味があったかもしれませんね


烏帽子に狩衣姿で見事に魚をさばきます。


ちなみに今回、包丁式を行っている生間流は

四条流庖丁道(しじょうりゅうほうちょうどう・山蔭が創始者)から

分かれた流派の1つなんだそうです。


生間流包丁式

まな板の上で切り終えられた魚が置かれています。


切られた頭や尻尾を置く配置にも

いくつかスタイルがあるようです


他にも儀式やテーマに合わせて

切り方や飾り方が変えられるそうですよ。

続いて、2人目の方が奉納されます。


今度は『鯛』をさばきます。


鯛の盛り付け

最後は鯛を立ててフィニッシュされました


さばかれた魚は

神前にお供え

お皿に盛り付けられ神前にお供えされます


ちなみに、生間流でさばかれる主な魚は

鯛・鯉・鱒(マス)・鱸(スズキ)などだそうです

お供え物

2匹の魚がさばかれた後、関係者による玉串の奉納をして

およそ1時間におよぶ神事の終了です


今回は京都の飲食関係者の方が多数出席されていましたし

本殿前にも

料亭や飲食関係の方のお供え物が多数並べられていましたよ。

そんな包丁式が行われた山蔭神社の場所はコチラ↓


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