こんにちは京子です

さて、本日ご紹介するのは

上賀茂神社で行われた

賀茂曲水宴

賀茂曲水宴(かもきょくすいのえん)です。


『曲水宴』は平安朝の雅な宴を再現したものです

小川に盃(さかずき)を流し、目の前を通り過ぎる前に歌を詠む

貴族の間で楽しまれていた遊びです


毎年、4月第2日曜日に上賀茂神社で行われているんですよ。

※京都市伏見区にある『城南宮』でも同様のイベントが行われています。そちらの様子は曲水の宴 2011(城南宮)の記事をご覧下さい。


賀茂曲水宴の立て札

賀茂曲水宴上賀茂神社の渉渓園(しょうけいえん)にて行われます。


賀茂曲水宴の歴史をお話しますと

1182年、当時の神主『賀茂重保(かものしげやす)』という人物が

上賀茂神社に15、6人の歌人を招いて行ったのがはじまりと

されています。

彼は歌人としても知られている方なんだそうですよ


以後『賀茂曲水宴』は中断や再開がありましたけれど

平成6年、皇太子様の御成婚と平安建都1200年を記念し再び再開されたんですね


賀茂曲水宴 会場

13時からいよいよ

上賀茂神社の渉渓園(しょうけいえん)にて

賀茂曲水宴が始まります


本殿での神事を終え

今回の出演者の方たちが入場されます

賀茂曲水宴 入場

こちらは斎王代(さいおうだい)です

彼女は葵祭(あおいまつり)でも登場しましたよね~。

賀茂曲水宴 斎王代

毎年、葵祭の際に選ばれる斎王代は

賀茂曲水宴が一年の最後のお仕事になります。

この他にも6人の歌人や、宮司さんなど次々と入場されます


そして宴の始まりです~♪

賀茂曲水宴 お題発表

まずは斎王代より

今年のお題『梅』が発表されました。

引き続いて、お庭の小川に羽觴(うしょう)を流します

羽觴とはお酒の入った盃(さかずき)を運ぶ為の鳥形の小さな船です。

上手く流れるように、童子が棒を使いサポートします


賀茂曲水宴 着席

本来は

散らばり座っている歌人の前を

羽觴が通り過ぎるまでに、一句詠まなければ

罰としてお酒を飲む事になっているんです。

しかし上賀茂神社で行われている賀茂曲水宴では

「歌を詠み・お酒を楽しんで飲む」といった趣旨のもと

ルールを変更し、宴が再現されています


賀茂曲水宴 句をしたためる

梅を題材にした句を考える歌人の方たち。


賀茂曲水宴の雰囲気

歌人たちは、羽觴が目の前を流れる中、短冊に歌を書き上げていきます

無事に書き上げた歌人のみなさんに

改めて羽觴を使い盃を運び

お酒が振舞われます。

賀茂曲水宴 句を集める

そして、神職によって短冊が回収され

『冷泉家時雨亭文庫(れいぜいけしぐれていぶんこ)』の方が

それぞれの和歌を詠み上げられます


冷泉家時雨亭文庫とは

百人一首を選定した事で知られる藤原定家を祖に持つ

『冷泉家』に伝わる文化財を保存・管理するために

1981に設立された財団法人です


ちなみに、現代の方でもよりわかりやすく

賀茂曲水宴を楽しんでもらえるように

詠まれた詩は耳で聞くだけではなく

字に直し、観覧者にも深い情景を想像出来るように

工夫されているそうですよ

こうして、約1時間半ほどで終了。

雅な宴を再現した『賀茂曲水宴』が行われた

上賀茂神社の場所はコチラ↓
大きな地図で見る

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