こんにちは、京子です
本日ご紹介するのは・・・
世界遺産である
上賀茂神社にて行われた
武射神事(むしゃしんじ)です。
弓矢を使った魔除けの神事で
毎年、1月16日に上賀茂神社にて行われています
歴史は古く
平安時代、旧暦の1月15日に
宮中において始まったのが起源と言われています
では、早速レポートしたいと思います
10時半から土舎(つちのや)にて
本日参加される方のお祓いが始まります。
身を清めた後は、『ならの小川』を越え橋を渡り
本殿へ一度入ります。
武射神事が始まる事を報告した後は
橋殿に移動し、成功の祈願を行います
そして、いよいよ本日のメイン会場である
御所舎前に設けられた射場へと移動します
※上賀茂神社の境内などの説明に関しては上賀茂神社 その1、上賀茂神社 その2、上賀茂神社 その3の記事をご覧下さい。
ここで矢を放ち、魔除けを行います
具体的には
裏に「鬼」と書かれた的を射る事で邪気をお祓いするんですね
射場や参拝者に対するお祓いを済ませた後
蟇目(ひきめ)と呼ばれる矢が放たれます。
矢の先に赤いモノが付いているのがおわかりですか
穴が開いていて、中は空洞になっているようです。
これを放つと・・・・
ポォーーーーっという音を立てながら
矢が飛んでいくんですよね
※私にはポォーとしか聞こえますけど、みなさんはなんて聞こえますか?
独特の音により場を清め、悪魔を退散させる効果があるようです。
弓矢を使ったお祓いはまだまだ続きます
今度は神職さんが
朱塗りの「丹塗矢」(にぬりや)を使い
40メートル離れた的に向かって矢を放ちます。
ゆかりの矢と言えます
その理由は
日本神話において
玉依姫命(たまよりひめのみこと)が『ならの小川』から流れて来た
丹塗矢を手にした事から
加茂神社の主祭神である『賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)』が
生まれたと言われているからなんですね
この的の裏には『鬼』と書かれています。的を鬼に見立てているんですね。
命中した時には拍手も起こっていましたよ。
かつては、こうした魔性退散の儀式は、人目につかない
深夜に行われていたそうです
そして最後は
小笠原流の方による『百手式(ももてしき)』が行われます。
※百手式という名は、10人の射手が10本の矢を射つところから付けられたそうです。
小笠原流と言えば・・・
下鴨神社で行われる『流鏑馬神事』で
馬に乗り、かっこよく弓を引いてらっしゃる方たちですよね
※流鏑馬神事に関して、詳しくは流鏑馬神事 2010(下鴨神社)流鏑馬神事 2011(下鴨神社)の記事をご覧下さい。
総勢18人の男女が3つのグループに分かれて
弓を放ちます。
的も神職さんがやられてた時よりも
小さくなっていましたけれど
さすが、手馴れた様子で命中率はかなり高かったです~
スゴいですね。
※弓にも位があるそうで、漆で塗った黒い弓に紐(籐だそうです)が3・7・5の並びで巻きつけられていると位が高いそうですよ。
動画を見ていただければ分かりますけれど
弓を放たれた後は、的奉行が的中を判定し
采揚(ざいあげ・白い棒を持っている)が合図を送り
放たれた矢は矢取(やとり)が回収し
射手のサポート役である介添に、再び矢を返すというのが一連の流れでした
こうして、約2時間近くにわたる神事も無事終了です
お酒を一口飲んで、射場を退場されます。
最後は神職と小笠原流の方による記念撮影~っ
ちなみに、会場では常時
丁寧な解説(アナウンス)をしてくださったので
予備知識が無い方でも、とても分かりやすく見ていて楽しめると思いますよ。
初めて見た京子でも、ばっちり理解が出来ました~
神事の内容以外にも
弓道の難しさや、用具に至るまで、細かく解説して下さいました
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