こんにちは、京子です。

本日、ご紹介するのは

本堂裏側から

三十三間堂で行われた・・・

通し矢 大的大会

通し矢(とおしや)です


弓矢を使った新春の恒例行事として大変有名で

室町時代の『洛中洛外図』にも描かれている

とっても歴史のあるイベントなんですよ。

では、早速レポートしたいと思います


午後少し前に、境内に行ってみると

もうすでに・・・

弓を持った男女の方でいっぱいです


振袖姿の男女

そして、若い方がとっても多い


(・∀・)ノそうなんです。

通し矢に参加するには2つの条件が必要になります。

・新成人である事

・有段者である事

※この事から通し矢は毎年、成人式にもっとも近い日曜日に行われるんですね~。


綺麗な振袖姿

もちろん、新春という事で

女性の方は、とっても綺麗な振袖姿

華やかですね~。

弓道部に在籍する大学生の方を中心に

全国から毎年2000人前後の方が参加されています


これに加え、大勢の観覧客・参詣者が訪れ

境内は人でいっぱいです~

子供の晴れ姿を見ようと、父兄の方も大勢来ている様子でした。


本堂のお加持所

同日には本堂のお加持所にて、『楊枝のお加持(やなぎのおかじ)』も行われます。


平安時代から続くこちらの法要は、聖樹と呼ばれる

楊枝(やなぎ)の枝を使い参詣者に法水を注ぎます

これにより

諸病を取り除き、特に頭痛に効くというご利益があるそうです。

京子もしっかりと、法水を注いでいただきましたよ

※撮影は禁止でしたので法要の写真はありません。ご了承下さい。


通し矢射場

ご利益も頂いたところで

通し矢が行われている三十三間堂の本堂裏側へと足を運びます。


鎧板

お堂に矢が刺さってしまわないように鉄板が備え付けてあります。


ちなみに、これは徳川3代将軍『家光』からのプレゼントだそうです。

鎧板とも呼ばれていま~す


歴史ある通し矢ですけれど

昔と現在では少しルールや設定も変わっています。

・矢を放つ方向

南側から北側→北側から南側へ変更

・的までの距離

120メートル→60メートルへ変更


ちなみに、通し矢は新春にお寺で行われる事から

行事的なイメージが強いかもしれませんけど

れっきとした競技大会で

別名「大的大会(おおまとたいかい)」とも呼ばれています


開会式の後、まずは予選が行われます。

成人男子の部に続き

成人女子の部へと進んでいきます。

奉射・女子

やはり、人気は女子の部

綺麗な振袖に、弓を構える仕草がとっても絵になりますね。


予選では、一度で12人が横一列に並び矢を放ちます。

1人が放てる矢の数は2射で

どちらも見事に的を射る事が出来れば、予選クリアとなります


的

効率よく競技を進める為、的は12人に対して4つしかない事や

持ち時間はたった2分間という事で難易度はとても高く

人並みはずれた精神力が要求される事が

わかっていただけると思います。


的前審判

通常の練習でも、これだけの距離の的を射る場が少ないようで

皆さん悪戦苦闘されていましたけれど

見事に的に当たった瞬間は

場内から拍手が起こる場面もありましたよ



江戸時代、特に盛んに行われた『通し矢』は

距離や時間、矢の数が更に細かく設定され

何種類もの競技コースがあったようです。


中でも人気競技だったのが「大矢数(おおやかず)」


的までの距離は120メートル、24時間の制限時間を使い

的に何本の矢を射通せるかを競うものでした。


大矢数において歴代一位の記録はと言うと

1686年に打ち立てられた、紀州の和佐大八郎による8133本

これをちょっと計算してみると・・


平均して、1時間で役338本が的に命中する計算になります。

1分に約5.6本ですから

・・・その驚異的な記録がわかってもらえると思います


かなりのスピードで矢を放ち、そして的に命中させていたのでしょう。

※彼を題材にした『三十三間堂通し矢物語』という映画もありますのでよかったらチェックしてみてくださいね。


ちなみに、続けざまに素早く事を行う意味である『矢継ぎ早』は

この通し矢が語源になっているそうですよ


こうして男性・女性の予選が終わり

続いて『称号者』と呼ばれる師範の方が出てこられ競技を行います。

この時に、的のサイズも1mから79cmへと小さくなり、さらにレベルが上がるのです


そして、15時からは男女の決勝戦が行われ

境内では、その後も白熱した試合が続けられていましたよ


そんな

京都の新春の恒例行事である『通し矢』が行われている

三十三間堂の場所はコチラ↓


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