今日も本当にアツーイですねっ
そんな暑い日には暑い所を
ということで、京都は西京区
近くには以前ご紹介した「善峯寺 」がある
![十輪寺の石碑](2010/08/27/01/2010-08-27-1.jpg)
十輪寺(じゅうりんじ)
を今回はご紹介したいと思いまーっす
残暑もまだまだきびすぃーけれど、皆さん張り切ってまいりましょう
![十輪寺のこま札](2010/08/27/01/2010-08-27-2.jpg)
さて、十輪寺…別名、なりひら寺と呼ばれていまして
在原業平(ありわらのなりひら)と言えば
おとうちゃんは、以前少しだけ触れました平城天皇の皇子(阿呆親王)
おかあちゃんは、桓武天皇の皇女(伊都内親王)
という、現代風に言えば超VIP!というか、もう完璧に天皇家ですよね
![十輪寺の門には注連縄](2010/08/27/01/2010-08-27-3.jpg)
門には注連縄が巻かれています(謎
さらには、光源氏で有名な『源氏物語』の物語文学や、和歌に多大な影響を与えた
「伊勢物語」のモデルであるとも言われてるんですよーっ。
「伊勢物語」とは、仮名の文と歌の連鎖で描かれる言わば歌物語
その中には、業平が詠んだ和歌も多く採録されていて、
そのスキルの程は
「世の中に 絶えて桜の なかりせば
春の心は のどけからまし」
と即興で歌いあげます
しかし、当時の人は
あれあれれ
もしかして、別の意味があるんじゃ・・・
![十輪寺の普感場](2010/08/27/01/2010-08-27-4.jpg)
奥に見える朱い行灯を見ると少し神社っぽいですよね。
と、驚いたそうなんです
少し縮めてみましょう
「世 絶える桜 な
春の心 のどけ・・・」
実はこの歌の「絶える桜」の桜とは藤原家を指していると言われ
現代風に言い換えると
「世の中に、藤原家が絶えてしまったならば
私の心は穏やかに過せるのに」
となるんだとか
おっ、おそろしや業平
こんなに深い歌を即興で詠み上げるなんて、
頭の回転がいいんですね~
歌も詠めて、生まれ育ちもよく、知性と教養までも兼ね備え
平安貴族の中で「絶世の美男子」と呼ばれた業平が
『プレイボーイ』
になってしまうのも世の理なのでしょうか(笑
では、そんな業平が晩年を過したという十輪寺を覗いてみましょう
![十輪寺の本堂](2010/08/27/01/2010-08-27-5.jpg)
これが注目の本堂です。
この角度でも「おや?」と思うかも
![十輪寺の別角度から見た本堂](2010/08/27/01/2010-08-27-6.jpg)
別角度から見た本堂です
鳳輦形(ほうれんがた)といって
ンムムム?何かに似てるいると思いませんか
( ゚д゚)ハッ
・っと
・・いっと
・・・ほいっと
ほいっとー
ほいっとほいっとー
ホイットーホイットーー
きゃ~
ホイット音頭がこだまする
っと脱線しすぎました
そうなんです、なんと「お神輿」の形をしているんです
写真撮影が不可だった本堂には、
流石は文化財に指定されるほど見事な
彫刻が天井や柱にありとても見事!でした
![十輪寺の業平のお墓](2010/08/27/01/2010-08-27-7.jpg)
こちらが業平のお墓です。
![十輪寺の塩窯](2010/08/27/01/2010-08-27-8.jpg)
塩窯
こちらは、平安のプレイボーイこと業平が恋焦がれた
清和天皇の将来の嫁
「二条后こと、高子(たかいこ)」に向けて
海水を汲んで、塩を焼き高子への切ない想いを煙に託したそうなんです
想いを「煙り」に託すなんて、本当に切ないですよね
この十輪寺の始まりは、
藤原明子(ふじわらのあきらけいこ:染殿)が
世継ぎの懐妊と安産祈願の為、比叡山の僧が延命地蔵尊を安置したのが始まりで
なんとなんと生まれた子供は、後の「清和天皇」なんですって
恋する女の旦那の出生を祈願する為に出来たお寺が、
なりひら縁のお寺になるなんて、世間は狭すぎます
![十輪寺の三方普感の庭](2010/08/27/01/2010-08-27-9.jpg)
三方普感の庭
この「三方」とは、
高廊下
茶室
業平御殿
の三箇所から場所を変えると、見る人に様々な想いを感じさせてくれる
“心の庭”
とお聞きしたので早速試してみましたょ
京子が撮影した場所は、業平御殿で
管理人さんから腕枕をして寝転がってもいいですよ
というお墨付きを頂いたので、お言葉に甘えてありがたく
ゴロォ~ン
とっ
お庭は平面なのに、京子が撮影した場所からは
奥に行くにつれて段々となっているように感じませんか
なんとも不思議なお庭ですよね
一説には、極楽浄土の境地に浸れるとか
左に奥に見えるサクラは
なりひら桜と言われ
開花の時期が少しずれていて、本堂を上から見下ろせる位置から
桜も見下ろせる珍しいスポットとして隠れた穴場なんだそうですよ~
![十輪寺の不迷梵鐘(まよわずのかね)](2010/08/27/01/2010-08-27-10.jpg)
不迷梵鐘(まよわずのかね)
こちらも指定文化財で、1666年に作られたそうです。
そんな、なりひら縁の十輪寺の場所はコチラです。
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