メモ2015-06-21
テーマ:神社

観亀稲荷社

今回ご紹介するのは

京都市東山区の祗園東にある


観亀稲荷社(かんきいなりしゃ)


観亀稲荷社(かんきいなりしゃ)です!


観亀稲荷社は、祗園東の花街の氏神として

地元の方からは『かんきさん』と呼ばれて

古くから親しまれているんですよ


祗園東の花街という事もあって

神社のある周りには

お茶屋さん等があったりして

にぎやかな印象のある場所です


石碑


そんな観亀稲荷社のある場所は
江戸時代には、膳所藩(ぜぜはん)の
京屋敷の中庭があった
場所だったそうなんですね


説明書


膳所藩というのは

近江国(現在の滋賀県)の大津周辺の藩の事で

その膳所藩の京屋敷の範囲は

東は東大路通(ひがしおおじどおり)

西は花見小路通(はなみこうじどおり)

南は富永町通(とみながちょうどおり)

北は新橋通(しんばしどおり)

に囲まれた約4350坪の土地に及んだみたいですよ


ちなみに東大路通の1本西の通りに

東小路通という小さな通りがあるのですけれど

その辺りはかつて

『膳所裏(ぜぜうら)』

呼ばれていたそうで

これは膳所藩の屋敷の裏側であったから

そのように呼ばれていたんだと思います


そしてその膳所藩の跡地に

観亀稲荷社がどうしてお祀りされているのかと言いますと・・・


鳥居に掛けられた額


膳所藩は1709年(宝永6年)に

大和郡山(やまとこおりやま)藩、淀(よど)藩

亀山(かめやま:現在の亀岡)藩の3藩と共に

幕府の設けた『禁裏御所方火消

(きんりごしょかたひけし)』の命を受け

4藩が隔月交代で幕末までこれに当たっていたそうです


拝殿


そこで、膳所藩の第5代藩主である

本多康命(ほんだやすのぶ)が

御所の火の番をしている膳所藩から

火を出してはいけないと思い

火伏せの神として知られる秋葉山の
秋葉権現(あきばごんげん)を
膳所藩内の茶臼山(ちゃうすやま)に
勧請(かんじょう)し、その後
この地にも分霊をお祀りしたといわれています


※勧請とは、神様の分霊をお迎えしてお祀りする事です。


本殿

本殿


それが現在の観亀稲荷社というワケです


社を創建するにあたって
この場所は竹やぶがあったみたいで
それを切り開いていると
なんと!竹やぶの中から
亀が出てきて喜んだ(歓んだ)と
伝わっているんですね!


もうお解りの方もいらっしゃるかと思いますけれど

その亀が喜んだ事にちなんで

この社の名前を「歓亀神社」「歓喜神社」と書き

その後、『観亀神社』となったんですね~


また、お稲荷さんを
合祀したからかわかりませんけれど
今では観亀稲荷社ともいわれているんですよ。


狐の狛犬

お稲荷さんのお使いである狐


本殿には、火之迦具土神

(ひのかぐつちのかみ:江戸時代以前は秋葉権現)が

お祀りされている他、境内に

三吉大明神や大黒天もお祀りされていました


三吉大名神

三吉大名神


そんな観亀稲荷社では
5月の例祭の前日に宵宮際が行われるそうで
今年(2015年)の宵宮際では
祗園の芸舞妓さんの提灯行列が
初めて行われたみたいですよ~


また、11月にはお火焚き祭

2月には二の午祭、3月には観亀神社茶会が

行われているみたいですので

ご興味のある方は神社を

訪れてみてはいかがでしょうか


そんな観亀稲荷社の場所はコチラ↓



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