![]() | 2013-08-30 |
テーマ:その他 |
小笠原流の弓馬術礼法が楽しめる祭一覧
今回ご紹介するのは・・・
小笠原流(おがさわらりゅう)の
弓馬術礼法(きゅうばじゅつれいほう)が楽しめる祭一覧です!
ピーン!とこない方もいらっしゃると思いますが
下鴨神社で流鏑馬(やぶさめ)やっている方々!
・・・と、言えばお分かりですよねっ
彼らは、小笠原流と言われる鎌倉時代から続く
弓術・弓馬術・礼法の流派で、古来より
源氏を始め、足利家、徳川家の弓術指南役を行ってきました。
※ちなみに『弓馬術礼法』は弓術・弓馬術・礼法の総称です。
こうした事もあり、神社の祭(弓矢を使った奉納行事)において
活躍されているというワケです!
※全国的に活動されていて、伊勢神宮や熱田神宮、鶴岡八幡宮でも弓馬術礼法が奉納されています。
今回はそんな中から、弓馬術礼法が行われる
京都の祭(神事)をご紹介したいと思います!!
1月-武射神事(上賀茂神社)
武射神事は、厄除けを目的とした神事で
『鬼』と書かれた的を矢で射抜き1年間の除災を祈願します
ちなに、この武射とは『地上で弓を引く事』を指し
小笠原流の武射神事では
鎌倉時代に考案された5つ程の作法の中から
『蟇目(ひきめ)の儀』『大的式(おおまとしき)』『百手式(ももてしき)』
と呼ばれる3つの作法が披露されるんですよ。
ただ矢を放つというだけでなく
着物の紐をほどく所作や、弓矢の取り回し方まで
細かく決められた動作も見所の1つです
横一列になった射手が、動きを綺麗に合わせながら
弓を引く瞬間は大変美しく、流鏑馬(馬に乗って矢を射る作法)とは
また違う魅力を感じる事が出来ます。
※詳しくは歩射神事 2013(下鴨神社)の記事をご覧下さい。
1月-元服式(梨木神社)
こちらは弓ではなく小笠原流の『礼法』に基づき
新成人達が、直垂(ひたたれ)や水干(すいかん)に着替え
冠(烏帽子)を頂き、大人の仲間入りをする儀式で
小笠原流の方々が介添人として参加されます!
※元服(げんぷく)とは成人儀礼の1つです。時代により多少前後しますが、武家の場合であれば、男の子は10代半ばで元服するんですよ。
こちらも弓と同じで、ただ服を着るだけではなく
小笠原流が代々受け継いできた礼法が詰め込まれているんですね。
着物を着る順番や、袖を通す順番など細やかな作法がある他
その後いただく食事(宴会)まで
小笠原流の『礼法』に基づき行われます。
※詳しくは元服式 2013(梨木神社)の記事をご覧下さい。
5月-流鏑馬神事(下鴨神社)
紫式部の書いた『源氏物語』にも登場する
流鏑馬神事は、現在も人気の神事の1つで
当日は開始の6時間前から
観覧者による長蛇の列が出来る程なんですね~
小笠原流による流鏑馬神事は
具体的にどういった内容かと言いますと・・
境内の『糺の森』に設けられた
全長約400メートルの馬場の上を、騎乗して駆け抜けながら
3つの的を次々と射るというものです
見事に射抜いた瞬間は、会場は割れんばかりの
拍手で会場は一つになります。
ちなみに、割れた的は『縁起物』という事から
毎年あっという間に無くなるんですよっ。
※詳しくは流鏑馬神事 2011(下鴨神社)の記事をご覧下さい。
5月-歩射神事(下鴨神社)
葵祭にさきがけて行われる神事で
祭の当日、斎王代を中心とした行列が歩く参道を
弓矢で清め、安全を祈願するというものです。
神事は『屋越式(やごししき)』に始まり
その後、10人の射手が10手を射る『百々手式』が行われます。
※詳しくは、歩射神事 2013(下鴨神社)の記事をご覧下さい。
5月-葵祭(下鴨神社)
葵祭では、御所を出発した行列が
下鴨神社・上賀茂神社と巡行し、それぞれで社頭の儀を行いますが
この日、小笠原流の方々は
行列が下鴨神社に到着した際に、糺の森の馬場において
『走馬の儀』を執り行います。
一頭ずつ馬を走らせ、馬上にて鞭(むち)を振ります
鞭の振り方にも、細やかな所作があるようですよ!
※上賀茂神社でも『走馬の儀』は行われますが、こちらは小笠原流の方々では無いそうです。
9月-萩まつり(梨木神社)
梨木神社では毎年9月に
3日間かけて『萩まつり』が行われます。
期間中、さまざまな奉納行事がありますが
その一環として小笠原流による
『三三九手挟式(さんざんくたばさみしき)』が行われます。
元々は、武家において正月4日の『弓始め』に行われていた儀式で
射手が2人ずつ並び
交互に、的に向かって打ち合うものです
的の裏側には『邪魔退散』と小さく書かれているそうで
これを射抜く事で
天下泰平を祈願していたという事ですよ~っ!
※三三九手挟式について、詳しくは萩まつり 2012 その1(梨木神社)の記事をご覧下さい。
10月-袴着の祝・帯直しの祝(梨木神社)
これは七五三の祝いとして、行われるもので
小笠原流の礼法のもと、5歳の男の子には袴を着せ
7歳の女の子には帯を結ぶもので
小笠原流の方々は
男児の着付けの介添役として参加されています。
それぞれを
『袴着の祝(ちゃっこのいわい)』『帯直しの祝』と呼び
子供たちの晴れ姿を祝います。
という事で、今回は小笠原流の弓馬術礼法が
楽しめる祭(神事)をご紹介させていただきましたっ
この他にも、2012年に限りですが
小笠原流による三々九手挟式が奉納されました
※詳しくは伴緒社祭 2012(白峯神宮・伴緒社)の記事をご覧下さい。
それぞれの神社の場所はコチラ↓
より大きな地図で 小笠原流の弓馬術礼法が楽しめる祭一覧 を表示 Tweet
雑談掲示板 新着