![]() | 2012-03-08 |
テーマ:お寺 |
関連:平等寺 / |
平等寺 その2
こんにちは京子です!
現在、京都では『京の冬の旅』と題して様々な寺院で
非公開文化財が特別公開されています
その中から
今回、京子がご紹介するのは

平等寺(びょうどうじ)の本尊である
薬師如来立像です。
頭巾をかぶった印象的な姿をしていますよね♪
普段は非公開のご本尊が現在公開中(3月18日まで)なんです。
※実物の写真撮影はNGでしたので、看板の写真でご了承下さい。
さて、通称『因幡薬師』で知られるこちらのお寺は
橘行平(たちばなのゆきひら)の邸宅後に建てられました。
因幡の国(現在で言う所の鳥取県)へ出掛けていた行平が
海の底から拾い上げたというのが
本尊である『薬師如来立像』だと言われています
ちなみに、どうして頭巾を被っているのかと言いますと
頭を傷つけない為というのが理由みたいですね~
その昔は、度々火災に見舞われたそうで
素早くご本尊を持ち出す為に
厨子(ずし・薬師如来の入った仏壇)ごと運び出していたそうです。
この時に本尊の頭がこすれて傷付かないように、常に頭巾を被せておいた事が理由なんですね。
つまり、ご本尊の薬師如来は・・・
いつでも運び出せるスタンバイをしてるってワケ
※平等寺の薬師如来は日本三如来の一つです。他の二つは、善光寺(長野県)の阿弥陀如来像と嵯峨釈迦堂(清凉寺)の釈迦如来像です
薬師如来立像は普段は本堂にあるそうですが、特別公開の期間中だけこちらの建物に移動されていました。
そして、この他にも様々な寺宝が公開されているんですよ。
それが・・・
(・∀・)ノ高倉天皇が寵愛した小督局(こごうのつぼね)ゆかりの品々です。
ちなみに、高倉天皇は
平清盛の娘『徳子(とくこ)』の旦那さんでもあります。
つまり安徳天皇のお父さんですね
小督局の方が、徳子よりも先に子供(後の範子内親王)を
出産した事から清盛の怒りを買ってしまいました。
※清盛としては娘の徳子に皇子を産ませるのが狙いでしたので、先をこされると思ったんでしょうね。
これが理由で、彼女は出家させられ
生涯を終えたと言われています。
ちなみに因幡薬師では
どんな寺宝があるのかと言いますと
1.小督局の琴
2.小督局の硯筥(すずりばこ)
3.小督局の髪が織り込まれた光明真言(こうみょうしんごん)
です。
3番目の寺宝に関してご説明すると
光明真言(こうみょうしんごん)とは真言宗のお経のひとつで
『オン・アボキャ・ベイロシャノウ・マカボダラマニ
ハンドマ・ジンバラ・ハラバリタヤ・ウン』
という23文字からなる言葉です。
※梵語(サンスクリット語)をそのまま音写したものです。
彼女の髪の毛が織り込まれた経典に
光明真言が書いてあるんですね
彼女が出家させられた際に
剃髪した髪で作られたものだそうです。
彼女の悔しさが込められた、経典は
見るだけで考えさせられましたね。
そんな寺宝が見られる平等寺の場所はコチラ↓
大きな地図で見る
![]() | 2012-03-08 |
テーマ:お寺 |
関連: |
長講堂
こんにちは、京子です!
本日は2本立てという事で
次にご紹介するのは・・・
長講堂(ちょうこうどう)です。
通常は非公開のお寺ですけれど
こちらも『京の冬の旅』において
現在、特別公開されている寺院の一つです。
※今年の大河を記念して、公開されたとの事です
今回の目玉はなんと言っても・・・
後白河法皇(ごしらかわほうおう)の坐像ですね
動乱の時代を生きた天皇であり
源頼朝曰く『日本一の大天狗』と呼ばれた後白河法皇。
現在、放映中の大河ドラマ『平清盛』でも
松田翔太さん演じる後白河法皇がいよいよ登場しましたよね~
兄である崇徳上皇との間で
権力争い(保元の乱)が起きた際には
清盛らの力を借り勝利する事となりますけれど
今度は逆に、平家の弱体化を企てていたと言われています
武士に奪われた権力を取り戻す為に
平家や源氏、時には藤原摂関家を上手く使いながら
権力を『院』に戻す為に画策していた人物なんですね。
つまり
再び、上皇がTOPの世の中を取り戻したかったのです。
(・∀・)ノとにかく、キレ者である事は間違いないです
こちらの長講堂は
後白河法皇が晩年を過ごした『六条殿』内に建てた
持仏堂が寺院の起こりだそうです。
その後、戦国時代に入り
秀吉の京の区画整理の為、現在位置に移されたという事です
長講堂の正式名称は
『法華長講弥陀三昧堂(ほっけちょうこうみださんまいどう)』と言います。
名前の由来は、法華経を長期間講じ
阿弥陀仏を念じながら、精神集中の境地に入る為の道場という意味から
そう付けられたそうですよ~
後白河法皇は10年もの間、仏門に入っていました。法名を『行真』といいます。
今回で第46回を迎える『京の冬の旅』
ちなみに、堂内は撮影禁止でしたけれど
冒頭でご紹介した『後白河法皇坐像』の他にも様々な
寺宝が公開されています
・『後白河法皇御真影』(複製)
本物は50年に一度しか拝む事が出来ない代物ですが
今回の特別公開に併せて複製が展示されていました。
白川法皇の肖像画です。
・『阿弥陀三尊像』
こちらは後白河法皇の念持仏であった三尊で
阿弥陀如来を中心に両脇に観音菩薩・勢至菩薩が安置されています。
珍しい点は
両脇の坐像(観音菩薩・勢至菩薩)は
片足のみを太ももに乗せた坐禅姿です。
これを半跏趺坐(はんかふざ)といいます
両脇の坐像がこうしたポーズを取っている事は
大変珍しいそうです。
どうしてこんな姿勢なのかと言うと
いつでもすぐに立ち上がり、民を救いに行けるように
との事だそうです。
後白河法皇坐像が安置されている御影殿。
椿の花びらが綺麗だったので一枚パシャリ。
という事で
こちらも公開は3月18日までという事で
後白河法皇にご興味のある方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか
そんな長講堂の場所はコチラ↓
大きな地図で見る
雑談掲示板 新着