今回ご紹介するのは
京都市右京区にある
三寳寺(三宝寺)(さんぽうじ)で行われた
厄落としの大根焚き
(やくおとしのだいこんだき)です!
三寳寺の厄落としの大根焚きは
毎年、12月の第1土曜日の
報恩祈祷会法要(ほうおんきとうえほうよう)と
第1日曜日の
報恩御会式法要(ほうおんおえしきほうよう)に
併せて振る舞われている
厄除けの大根焚きの事です
大釜で十数時間も焚かれた
熱々の大根焚きは
京大根と京都の油揚げ豆腐を
用いたもので
日蓮宗秘法の祈祷が
されたものなんですよ
また、大根焚きの他にも
『ゆず御飯』も振る舞われていて
こちらも大変人気となっているんですね
法要の行われる本堂
ちなみに報恩祈祷会法要とは
毎年12月第1土曜日に行われる
1年の罪や汚れを落とす日蓮宗の秘法
『厄落としの祈祷』が
行われる法要の事です
また、報恩御会式法要は
日蓮(にちれん)が入滅した
旧暦10月13日が12月初旬に当たる事と
三寳寺が開かれたのが12月8日である事から
毎年12月第1日曜日に
日蓮(にちれん)、日朗(にちろう)
日像(にちぞう)の宗門三菩薩をご開帳し
日蓮を偲んで行われている報恩法要です。
ここで三寳寺についても
簡単にご紹介しますと・・・
三寳寺
三寳寺は、1628年に後水尾天皇
(ごみずのおてんのう:第108代天皇)が
帰依していた日護(にちご)を開山として
建てられた日蓮宗のお寺で
境内に日護作の北辰妙見尊
(ほくしんみょうけんそん)を
安置する満願妙見宮がある事から
洛陽十二支妙見めぐりの1つに数えられ
『鳴滝の妙見さん』と呼ばれ
親しまれているんですよ
満願妙見宮の近くの紅葉したもみじ
それでは早速、レポートしていきましょう
御前11時頃、境内に着くと
法要は11時からという事もあって
境内には多くの参拝客や
檀家(だんか)の方々が集まっておられました!
しばらくすると、本堂では
檀家さんを中心に報恩御会式法要が
始まります
報恩御会式法要が行われている本堂
報恩御会式法要は
原則、檀家さんだけで行われている
法要なんですけれど
係りの方に尋ねると
見学する事は出来るそうです
ただし見学する際には
「1度、部屋に入ると
法要が終わるまでは、出る事が出来ません」
とも、言っておられました!
そして、今回お目当ての
大根焚きとゆず御飯を頂きに
中に入っていきます
お堂の外でも食べられるんですけれど
中で食べさせて頂きましたよ
注文をしてしばらくすると・・・
きましたきました!
こちらが厄落としの大根焚きと
ゆず御飯のセットです
厄落としの大根焚きとゆず御飯のセット
ちなみにそれぞれ個別でも
頂く事は可能です
実際に食べてみると・・・
厄落としの大根焚きは
おダシがたっぷり大根に
染みこんでいるのに程よい柔らかさで
とっても美味しかったです!
また、ゆず御飯の方は
口の中に御飯を入れた瞬間に
ゆずの風味が口の中に広がって
こちらもとっても美味しかったです♪
ゆず御飯には、短冊状に刻まれた
奈良漬が添えられていて
いいアクセントになっていました
ちなみにゆず御飯は
1280年(弘安3年)に
鎌倉時代の御家人(ごけにん)
南条兵衛七郎
(なんじょうひょうえしちろう)の妻である
上野尼御前(うえのあまごぜん)が
柚子を供養された際に
日蓮が冷えた体を温める薬として
柚子味噌にした事に
由来するものなんだそうです
また、大根焚きは
上野尼御前の息子である
南条時光(なんじょうときみつ)から
日蓮が大根供養を受け、法要をした際の礼状に
『大根は大仏堂の大くぎのごとし
あぢわいは忉利天(とうりてん)の
甘露の如し』
と絶賛された大根焚きなんですね
※南条時光は、駿河国上野郷(するがのくにうえのごう)の地頭であった事から上野時光とも呼ばれていました。
※忉利天とは、仏教の世界観における天界の1つで帝釈天(たいしゃくてん)を中心に33種の神が住んでいる場所。欲界に属し、一種の楽園として描かれています。
厄落としの大根焚きのポスター
この厄落としの大根焚きは
12月初週の土曜日、日曜日の
午前10時から午後15時まで振る舞われていますので
ご興味のある方は来年
是非、三寳寺を訪れてみてはいかがでしょうか♪
熱々の大根があなたを待っていますよ
あまりに美味しかったので
外でもう一度、大根焚きを頂いてしまいました♪
お堂の外で頂いた大根焚き
と言う事で三寳寺で行われた
厄落としの大根焚きをご紹介しました
三寳寺の場所はコチラ↓