今回ご紹介するのは
京都市左京区にある満月(まんげつ)の
阿闍梨餅(あじゃりもち)です!
阿闍梨餅という名前から
ピーンと来られた方も
いらっしゃるのではないでしょうか
そうです!こちらの
阿闍梨餅は、比叡山(ひえいざん)の
阿闍梨にちなんで
作られたお餅なんですね~!
阿闍梨餅の包装
…え阿闍梨って何
という方の為にまずは
簡単ではありますけれど
阿闍梨についてご説明したいと思います
阿闍梨とはズバリ!
徳の高い僧侶の事です
説明が簡単すぎる!という
声がありそうなんですけれど
阿闍梨というのは、もともと
戒律を守って弟子達の模範となるような
人の事を言うんですね
密教において、天皇の関わる儀式で
加持祈祷(かじきとう)を行う僧侶に
与えられた地位でもあったそうです
現在は、定められた期間
厳しい修行をして
阿闍梨という指導者の位を授かる
伝法灌頂(でんぽうかんじょう)という
儀式を経た僧侶の事をいうんですね
ただ、最近では
密教を学んだ僧侶自体を
阿闍梨と呼ぶ事もあるようです。
満月
さて、そんな阿闍梨という
名を冠したお餅を作っているのが
こちらの満月というお店なんですよ~♪
創業が幕末の1856年(安政3年)という事ですから
150年以上も続いている老舗という事になります
滋賀県出身の初代当主が
京都の出町橋(でまちばし)の近くに
お店を出したのが始まりなんですね
けれど出てきた時の京都と言えば
幕末の動乱の世の中
初代当主が創業した1856年には
1853年(嘉永6年)に黒船でやってきたペリーに続いて
初代アメリカ総領事としてハリスが来日し
通商条約の締結を求めにやってきた年でもあります
世の中は外国人(夷狄(いてき))を
攘(はら)うという攘夷思想
(じょういしそう)を
持った浪人達が増えはじめ
治安が悪くなっていくんですね
そこで初代は、これはまずいと思い
いったん滋賀に戻ったそうです
そして明治維新(めいじいしん)がなって
再び京都でお店を出し
その後、戦時中に場所を今の所に移して
現在に至るというわけなんですよ♪
さて、肝心の阿闍梨餅はと言いますと
満月の2代目が考案したといわれ
餅粉や卵等を合わせた生地に
丹波大納言小豆の粒餡を
包んで焼き上げた半化菓子なんですね~
ちょっと変わった見た目の形は
比叡山で7年かけて行う修行の
千日回峰(せんにちかいほう)を行う
阿闍梨が被る網代笠(あじろがさ)を
象ったものなんだそうですよ
厳しい修行の最中に
お餅を食べて飢えをしのいだという話から
阿闍梨餅は考えられたんだそうです
さて、その阿闍梨餅を
実際に食べてみると・・・
見た目以上にしっとり
もちもちしていて
ぎっしり入った餡が甘すぎず
とっても美味しいんです!!
ちなみに阿闍梨餅は
京都駅のおみやげ1位に
なった事もあるそうですよ
まだ食べた事のない方は
是非、阿闍梨餅を食べてみて下さいね~♪
そんな阿闍梨餅を作っている
満月の場所はコチラ↓