今回ご紹介するのは
京都市東山区の小松谷にある
正林寺(しょうりんじ)です!
正林寺は、浄土宗のお寺で
山号を清涼山、院号を光明真言院という
浄土宗の開祖・法然(ほうねん)ゆかりのお寺です
小松谷にある事から地元に人には
小松谷正林寺(こまつだにしょうりんじ)と
呼ばれているそうですよ
また、法然ゆかりの寺院の25ヶ所を巡拝する
法然上人二十五霊場
(ほうねんしょうにんにじゅうごれいじょう)の
第14番に数えられている霊場でもあるんですね
そんな正林寺のある場所は平安時代末期
平清盛(たいらのきよもり)の嫡男
平重盛(たいらのしげもり)の邸宅である
小松邸(こまつてい)があった所といわれ
邸宅内には48体の仏に朝と夕方
48の灯籠(灯篭)を灯したとされる
灯篭堂があったそうです
※この事から重盛は、灯籠大臣とも呼ばれています。
その後、鎌倉時代の始め頃に
関白の九条兼実(くじょうかねざね)の別荘
小松殿となったようで、兼実が法然(ほうねん)に帰依し
月輪御殿造営の際、法然の為にこの地に堂宇を建てました
※九条兼実は、五摂家の1つである九条家の祖であり、その九条家から分かれた一条家と二条家の祖でもあります。
けれど1207年(承元元年)に
法然が讃岐に配流され、お寺は廃寺となり
1467年(応仁元年)に起こった
応仁の乱(おうにんのらん)によって
お堂は焼失、そのままの状態になっていたそうです
その後、江戸時代の1733年(享保18年)
その場所に恵空(えくう)というお坊さんが
応仁の乱で荒廃した北野天満宮の近くにあった
正林寺を移して復興したといわれ
現在に至るというワケなんですね。
それでは早速、中に入っていきましょう
こちらが正林寺の山門です。
山門
山門は、東山区の馬町(うままち)から
渋谷街道(しぶたにかいどう)を
東に進んで行くと右手に見えてきます
山門の右前には小松谷地蔵尊や
小松谷地蔵尊
左前には小松谷御坊と刻まれた石碑があります。
小松谷御坊と刻まれた石碑
そして山門をくぐってまっすぐ行くと
小松谷児童館と書かれた建物が出てくるんですね
正林寺の境内には保育園があって
敷地内に入る際には
声をかけて中に入るようにしましたよ~
こちらのインターホンから声をかけます。
さて、敷地内に入って左手にあるのが
本堂である大師堂です。
本堂(大師堂)
九条家の河原御殿を
1735年(享保20年)に移築し
本堂としたもので
堂内には九条兼実像やご本尊である
法然自作の乾漆像と伝わる
円光大師像(えんこうだいしぞう)を
安置しているそうです
ちなみに円光大師とは、法然の事ですよ
こちらは本堂にかけられた額で
関白・九条尚忠(くじょうひさただ)の筆との事です
そしてこちらは本堂前にある開山堂です。
開山堂
1864年(元治元年)に刊行された
花洛名勝図会(からくめいしょうずえ)
によると開山堂には、開山である
恵空上人の像が安置されているみたいです。
その開山堂の前にあるのが
梵鐘
梵鐘(ぼんしょう)です。
梵鐘の前や本堂の前には
永代常夜燈(えいたいじょうやとう)と刻まれた
燈籠
燈籠がありました
という事で今回は
小松谷にある正林寺をご紹介しました
正林寺の場所はコチラ↓