今回ご紹介するのは
乙訓郡大山崎町(おとくにぐんおおやまざきちょう)にある
宝積寺(ほうしゃくじ)で
毎年4月18日に行われている
鬼くすべです!
鬼くすべは鬼燻と書き
宝積寺で724年(神亀元年)から続いている
春の大祭で大厄除追儺式の事なんですね~
そして鬼くすべでは
本堂の扉を閉めて堂内を密閉させ
檜葉(ヒバ)を燃やして
出た煙で鬼をいぶし
さらに弓矢で追い立てて追い払います
※檜葉とは、檜に似た針葉樹の事です。
これは厄を鬼に見立て
追い払う事によって
厄除け、厄払いをしていると
いうワケなんです
そんな鬼くすべが
宝積寺で行われるようになったのは
宮中で行われていた追儺式にならったとも
宝積寺を建てた行基(ぎょうき)が悪霊退散を祈って
始めたともいわれています♪
宝積寺
宝積寺は
724年(神亀元年)に
聖武天皇(しょうむてんのう:第45代天皇)の
勅願によって行基が創建したと伝わり
名前の由来は、聖武天皇が龍神より授かった
打出と小槌を小槌宮(こづちのみや)に
安置しているからだそうです
平安時代には
宝寺(たからでら)とも呼ばれていたそうですよ
それでは早速、レポートしていきましょう♪
※写真は2013年のものになります。
14時頃に宝積寺に到着すると
ちょうど、お祭に参加する方達が
寺務所から出てくる所でした
山伏や鬼
七福神の格好した方
そして可愛らしい稚児がいましたよ~
稚児
けれどなぜか本堂とは
反対方向に移動して行きます
仁王門を過ぎると・・・
なんと!扉を閉じるんですね!!
そうなんです!
お祭の始まりは扉を開ける所から始まるんです。
まずは仁王門前で
山伏が法螺貝を鳴らし
お坊さんが般若心経を唱えます♪
お経を唱え終わると
門が開かれて行列の出発です!
行列はお坊さんを先頭に
山伏、赤・緑・黄色の鬼、稚児
裃姿の関係者、そして七福神と続きます
一行が本堂までの100mほどの距離を
法螺貝を鳴らしながら進んで行くんですね
そして本堂の中に到着すると
お坊さんから本堂の扉を閉める事と
煙が充満して息苦しくなります!
と、注意事項の説明がありましたよ
その後、扉が閉められ
用意されていた護摩壇に火がくべられます!!
そして10分もすると・・・
堂内は真っ白!!
お坊さんが言っていた通り結構きます
写真ではあまり伝わらないかもしれませんけれど
しばらくいたら燻製になってしまいそうなくらいなんです
こうなる事を知っていた方は
マスクやハンカチを用意して
口を塞いでいました
もし来年行こうと思っている方は
マスクやハンカチを持って
行かれる事をオススメします♪
ちなみに、こちらは
鏡餅
本堂の鴨居(かもい)に掛けられている
75個もの数の鏡餅です!
※鴨居とは襖や障子などをはめこむ上側の横木の事です。
どうしてこんな所に鏡餅が
ぶら下げられているのかと言いますと・・・
こうしておけば鬼達が
鏡餅に写った自分達の姿に驚くというわけですね~
さらには自分たちの内面に巣食う
邪気にも怯えるそうなんです
なんだかそう聞くと
ちょっぴり可愛い鬼に思えてきますよね
そして堂内で法要が始まり
しばらくすると加持祈祷が始められます
鬼も改心したのか
おとなしくお加持を受けていました!
けれど、お加持が終わると・・・
鬼達が再び立ち上がって松明を持ち
本堂から出て行くじゃありませんか!
つまり!鬼達は逃げていったんですね~♪
後を追いかけると仁王門の外まで逃げていきましたよ
鬼くすべの様子は動画でご覧ください。
こうして鬼を退治した後は
皆さんお待ちかねの
餅投げが本堂前で行われて、お祭は終了です
皆さん福餅を嬉しそうに持ち帰られていました~♪
そんな鬼くすべが行われた宝積寺の場所はコチラ↓