今回ご紹介するのは
京都市中京区にある名水
柳の水(柳水)(やなぎのみず(りゅうすい))です!
柳の水は
侘び茶を大成させた千利休(せんのりきゅう)が
茶の湯に用いたとされる名水で
この側に柳の木を植えて
直接陽が射すのを避けたと伝わっているんですね
つまり!柳の木が側にあったという事から
柳水と呼ばれたというワケなんですね
また、都名所図会(みやこめいしょずえ・地誌)によると
かつてこの近くには
鳳凰山青柳寺というお寺があったみたいで
『柳』という字は
こちらから取られたのではないかともいわれています
そんな柳の水は
このあたりの町名である『柳水町』としても
その名を伝えているんですよ~
ちなみにこの辺りは
平安時代末期にまで遡ると
崇徳天皇(すとくてんのう)の
御所があったとされる場所で
今鏡(いまかがみ)にもその記述が見られます。
※今鏡とは、平安時代末期に成立した歴史物語の事です。
そして戦国時代には
織田信長(おだのぶなが)の息子である
信雄(のぶかつ)の屋敷があったようですよ
その時、雍州府志(ようしゅうふし・地誌)によれば
利休がこの地の清水を使って
お茶を点てたという記述があるんですね~
利休は
「この水に勝るものなし!」
と柳の水を褒め称えたんだそうです!
その後、江戸時代になるとこの場所は
紀伊徳川家の京屋敷なっていたようです
そして現在、柳の水のある場所は
黒染めを専門とする染物会社
『馬場染工業』となっているんですね~
つまり柳の水も馬場染工業の敷地内に
あるというワケです!
それでは早速、中に入っていきましょう♪
会社の前にはこま札が立っていましたよ。
そしてそのこま札の下には
柳の水があるんですけれど・・・
これは柳の水を汲む場所では無く
水を汲む場所は奥にあるんですね
観光で訪れた際は
間違わないでくださいね
会社の敷地内という事もあって
ちょっと緊張して中に入っていくと・・・
ありましたありました!
こちらが柳の水を汲む事が出来る蛇口です!
1リットル20円と書かれていまして
これは柳の水の保全の為に
使われているそうですよ
こちらは柳の水が実際に湧き出ていた時の
井戸の跡ようですけれど
現在は枯れてしまっているみたいです
けれど蛇口で引いた水も
同じ水源から水を引いていますので
柳の水と言っても過言ではないですよね~
ご興味のある方は是非
ペットボトルや水筒を用意して
お水を頂きに訪れてみてはいかがでしょうか♪
ちなみに、こま札は建物の向かって右手にあるんですけれど
左手には村田珠光(むらたじゅこう・茶人)や
加藤清正(かとうきよまさ・戦国武将)
紀州藩邸跡、そして冒頭でもご紹介した
織田信雄の名前が刻まれた
古跡の碑もありましたよ
そんな柳の水のある
馬場染工場の場所はコチラ↓