今回ご紹介するのは
京都市西京区の桂(かつら)にある
![地蔵寺(じぞうじ)](2015/02/25/01/2015-02-25-5.jpg)
地蔵寺(じぞうじ)です!
近くに桂離宮(かつらりきゅう)が
あるエリアになります!
こちらの地蔵寺は
浄土宗のお寺で山号を久遠山といいます。
通称・『桂地蔵(かつらじぞう)』とも呼ばれていて
六地蔵巡りの1つに数えられる
中世から篤い信仰を受けてきたお寺なんですね~
![石碑](2015/02/25/01/2015-02-25-2.jpg)
そんな地蔵寺は
平安時代に桂大納言と称された
源経信(みなもとのつねのぶ)の
『河原堂山荘』の跡地に
薬師如来を安置したのが
始まりといわれています
![こま札](2015/02/25/01/2015-02-25-3.jpg)
その後、小野篁(おののたかむら)が
冥土から蘇った際に
木幡山(こはたやま・現在の伏見区にある大善寺あたり)の
桜の一木から彫ったと伝わる6体の地蔵尊の内
1つをこの地に安置したんだそうですよ
※ちなみにこの地蔵尊は木の最下部で作られ、姉井菩薩(あねいぼさつ)とも呼ばれているんだそうです。
6体の地蔵尊も気になるけれど
小野篁が地獄から蘇ったってどういう事!?
と驚かれている方もいらっしゃるかも知れませんね
何を隠そうこの小野篁という人物は
1度死んでいて冥土へと渡ってるんです!!
そして地獄と言えばアノ人ですよね・・・
そう!
閻魔様にも会っているんですね
しかもその時に
亡者を救っている地蔵菩薩を見て感激して
この高徳を広めようと思ったそうですよ
凄いですよね~
ちなみにその後、小野篁は
あの世とこの世を行き来出来るようになり
昼間は宮中で働き
夜になると冥土へと通じる井戸を通って
閻魔大王の裁判補佐をしていたといわれています
その際に通ったとされる井戸が
『冥途通いの井戸』と言って
六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)に
残されているんです♪
※小野篁について詳しくは、六道珍皇寺、千本ゑんま堂(引接寺)の記事をご覧ください。
少し前置きが長くなりましたけれど
早速中に入っていきましょう
まずはこちらの
![山門](2015/02/25/01/2015-02-25-1.jpg)
山陰街道に面した山門から中に入っていきます
境内の真正面には本堂があって
![本堂](2015/02/25/01/2015-02-25-5.jpg)
冒頭でご説明しました
地蔵尊がご本尊として安置されているんですよ
![桂地蔵](2015/02/25/01/2015-02-25-6.jpg)
ちなみに六地蔵巡りの1つとして
数えられる地蔵寺の地蔵尊は六地蔵の中でも
最も大きなお地蔵さんなんだそうです
こちらは境内の左側にあった
六体地蔵尊です。
![六体地蔵尊](2015/02/25/01/2015-02-25-7.jpg)
ここで六地蔵巡りについても簡単にご紹介しますと・・・
小野篁が冥土から戻って
6体の地蔵尊を作ったというお話は
冒頭で少ししましたよね♪
その内の1体は
こちらの地蔵寺に安置されているんですけれど
残りの5体のお地蔵さんも
それぞれ、お寺に安置されていて
それら6体を巡るのが
六地蔵巡りというワケなんです
毎年、8月22日~23日に
6つの街道に安置された地蔵菩薩を巡礼し
家内安全、無病息災などのご利益を
得るんだそうです
以下が六地蔵が安置されているお寺で
1番・大善寺(奈良街道)
2番・浄禅寺(西国街道)
3番・地蔵寺(丹波街道)
4番・源光寺(周山街道)
5番・上善寺(若狭街道)
6番・徳林庵(東海道)
6つを期間内に回ります
こちらは稚児養育地蔵尊です。
![稚児養育地蔵尊](2015/02/25/01/2015-02-25-8.jpg)
この小野篁が彫った6体の地蔵尊は
後白河法皇(ごしらかわほうおう・第77代天皇)の命で平清盛(たいらのきよもり)が
都の入り口である街道の6ヶ所にお寺を建てさせ
地蔵菩薩を一体ずつ安置し
祀ったといわれているんですね
※平清盛について詳しくは、平清盛ゆかりの地巡りの記事をご覧ください。
つまり!京都の入り口にあたる場所それぞれに
地蔵尊を安置する事で
都に邪気が入ってくるのを防いだり
旅の安全をお願いしたというワケなんですよ
そしてご本尊の右手には
鎌倉時代初期に造られた石造りの
石造薬師如来坐像が安置されていました
こちらは境内の水琴窟(すいきんくつ)です。
![水琴窟(すいきんくつ)](2015/02/25/01/2015-02-25-9.jpg)
日本庭園の装飾の1つで
この下に大きな空洞があって
そこに水滴を落下させれば
その水滴が『ぽちゃん』
と落ちる音が空洞に反響し
『キ~ン、キ~ン』
と音が鳴る仕組みです
という事で今回は六地蔵巡りの1つに
数えられている地蔵寺をご紹介しました!
地蔵寺の場所はコチラ↓