今回ご紹介するのは
京都市上京区にある名水
![滋野井(しげのい)](2015/02/13/01/2015-02-12-4.jpg)
滋野井(しげのい)です!
こちらの滋野井は
京洛七名水の1つに
数えられた名水なんですよ
さすが名水という事もあって
今でも近所の方がペットボトルを持って
お水を汲みにやってくるんですね
井戸の側には
『必ず煮沸して下さい』と
注意書がありました
ちなみに場所は
生麩(なまふ)の老舗として知られる
麩嘉(ふうか)の駐車場にあるんです♪
![麩嘉(ふうか)](2015/02/13/01/2015-02-12-1.jpg)
麩嘉(ふうか)です。
麩嘉というのは
江戸時代後期である
慶応年間(1865~1868年)頃に
大和屋嘉七によって創業された
生麩のお店で
長年、禁裏御用(きんりごよう)を
勤めてきた事でも知られています
※禁裏御用とは、宮中に物を納めていて商人や職人の事です。
つまり御用達だったというワケですね
そんな麩嘉のある場所は平安時代には
滋野貞主(しげのさだぬし)という公家が
邸宅を構えていたそうです
その滋野貞主の邸宅内にあった井戸なので
滋野井と呼ばれていたんですね♪
ちなみに実際の井戸の場所は
ここよりもさらに100メール程
西に行ったところにあったそうです
![滋野井の説明書き](2015/02/13/01/2015-02-12-2.jpg)
滋野井の説明書き
さて、そんな名水に数えられた
滋野井なんですけれど
実は戦後、枯れてしまったんですね
なんでも京都市内の人口がどんどん増え
100万人を超えるようになると
地下水の使用量が爆発的に増えてしまい
そのせいで井戸の水脈が
枯れてしまったんだそうです
戦争からは逃れられたのに
人口増で枯れてしまうなんて・・・
あれ?じゃぁ、今湧き出ている井戸は何なの??
と思いますよね
実は枯れてしまった井戸を
復活させるべく1976年(昭和51年)に
地下60メートルまで井戸を堀ってみたところ
水脈と見事にあたり
滋野井を復活させる事に成功したんです!!
そんなわけで
新たに湧き出した水を
『新滋野井』と命名したそうです
![新滋野井](2015/02/13/01/2015-02-12-3.jpg)
ですから厳密には
平安時代から続いていた名水では無いんです
けれど、かつての滋野井と水脈が
同じであるとされているので
滋野井といっても過言ではありませんよね
ちなみにこちらのお店・麩嘉では
滋野井の水を使って
生麩を作っているそうですよ
お近くに来られた際には
名水で作られた生麩を頂いてみてはいかがでしょうか♪
また名水を飲もうと思っている方は
ペットボトルを忘れず
家で煮沸してから名水を味わってくださいね
そんな京洛七名水の1つである
滋野井がある麩嘉の場所はコチラ↓