今回ご紹介するのは

京都府久世群(くぜぐん)の久御山町(くみやまちょう)にある

室城神社

室城神社(むろきじんじゃ)です!


こちらの室城神社は

この辺りの産土神として

崇敬が篤いそうなんですけれど

もともとこの地にあったのではなく

どこか別の場所で建てられたんだそうですよ


説明板

創建は、聖武天皇(しょうむてんのう・第45代)の時代

神亀(じんき・しんき)年間(724~729年)と伝えられ

洪水によって民衆が飢えていたので

天皇の命により

神様を祀った事が始まりといわれているんですね


式内室城神社

また、古代の豪族である榎室連(えむろのむらじ)が

祖先をお祀りするために

創建したともいわれています。


その後、1630年(寛永7年)に洪水によって

現在の場所に移ってきたんだそうですよ。


では早速、中に入っていきましょう


まず鳥居をくぐると

手水鉢がありました!


手水鉢

手水鉢には龍の彫刻がされています!

龍といえば、水の神様ですよね。


そしてこちらは


拝殿

拝殿です。


拝殿の前には本殿があります。


本殿

本殿には、ご祭神である

邇邇芸命(ににぎのみこと)

須佐之男命(すさのをのみこと)

大雀皇子命が(おおささぎのみこのみこと)

迦具土之命(かぐつちのみこと)

がお祀りされています


それぞれの神様について簡単にご紹介しますと・・・


邇邇芸命は

天照大神(あまてらすおおみかみ・天皇家の祖先神)の孫で

高天原(天上界)から葦原中津国(あしはらのなかつくに・日本の国土の事)に

降り立ち(天孫降臨・てんそんこうりん)

大国主命(おおくにぬしのみこと・国譲りの神)に代わって 葦原中津国を平定した神様です。

※天孫降臨について詳しくは、道祖神社の記事をご覧ください。


次に須佐之男命ですけれど

こちらはもう皆さんよくご存知ではないでしょうか


国産みの神とされる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の息子にあたる神様で

『出雲神話』において『ヤマタノオロチ退治』などのエピソードが残されている

出雲にゆかりの深い神様の1人ですよね。

※詳しくは、貴船祭 2012(貴船神社)の記事をご覧ください。


そして大雀皇子命というのは

世界最大の○○で有名な

仁徳天皇(にんとくてんのう)の事なんです


えっと・・・

誰?そして○○は何?

と思った人は

小学校の頃、教科書で出てきた

鍵穴の形をした古墳

前方後円墳を思い出してくださいね。


その中でかなり印象に残る

古墳、つまりお墓の天皇がいたと思います


そうなんです!

仁徳天皇と言えば

そのお墓である陵(みささぎ・天皇のお墓の事)が 世界で一番巨大!なんですね。


その名も大仙陵古墳(だいせんりょうこふん)といって

大阪の堺にあります。


でもどうしてこんなに大きなお墓が出来たんでしょうか?

気になりますよね~?


それは仁徳天皇を知れば

誰もが納得!

となると思いますよ


仁徳天皇はある時

人々の家の竈(かまど)から

炊事をする煙が上がっていないのを見て

『民は困窮しているのではないか』と

気が付いたと言われています。


そして3年もの間

全ての税を免除する事を決めるんですね。


その後、3年が経ち

人々の家の竈から煙が立ち上っているのを見ると

仁徳天皇は大変お喜びになったそうですよ


その時の御製が万葉集に残されています。


「高き屋に のぼりて見れば 煙立つ 民のかまどは にぎはひにけり」


これですっかり民は困窮を脱したわけですから

税を復活させるのかと思いきや

なんと!さらに3年間、税を免除したんですね~。


6年ですよ6年


ちなみに仁徳天皇の宮殿は

すでにボロボロになっていて

茅葺の屋根の葺き替えも

されていませんでした


そりゃそうですよね

税を取ってないんですもの!


しかも6年が過ぎた際にも

仁徳天皇は税金を受け取る事を

なかなか認めなかったそうなんです!


仁徳天皇は民の事を一番に考えて

このような行動を取ったのだと思いますけれど

さすがの国民も

ボロボロになったお宮や

貧しい暮らしをしている天皇を知ると

自ら税を納めにいったといわれているんですよ!


その後、人々は

仁徳天皇を聖帝(ひじりのみかど)として称え

立派な陵を整えました♪


それで出来上がったのが

大仙陵古墳です


つまり大仙陵古墳は

天皇への感謝の気持ちを

民が表した結果

世界最大の物になった!

というワケなんですね


世界では

民をこき使い贅沢を満喫していた

統治者が多い中

仁徳天皇はいかに民の事を考えていたのかが

わかるエピソードですよね。


そして迦具土之命は火の神様です。

母はイザナミノミコトで

イザナミノミコトは迦具土之命を産んだ際に

ヤケドを負い、この傷が元で

死んでしまいます


境内には2つの摂末社があって

こちらは住吉三神(すみよしさんしん・住吉大明神)をお祀りする


住吉社

住吉社(すみよししゃ)です!


・底筒男命(そこつつをのみこと)

・中筒男命(なかつつをのみこと)

・表筒男命(うわつつをのみこと)


がお祀りされています。

いずれも、国産みの神で知られる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が 穢れを祓った際に生まれた神様です!

※住吉三神については、住吉神社(薮之内町)の記事をご覧ください。


そしてこちらがお稲荷さんです。


お稲荷さん

ちなみに室城神社で行われる春祭では

珍しいお供え物が奉納されるんですよ


それがこちらです。


弓と矢の形をした餅

左の小豆が乗った餅は弓を表し

右の餅は矢を表しているんですね。

※詳しくは、春祭(矢形餅神事) 2013(室城神社)をご覧ください。


一般でも見学する事が可能なので

気になった方は是非訪れてみてくださいね~


そんな室城神社の場所はコチラ↓


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