今回ご紹介するのは

京都市東山区にある

寿延寺

寿延寺(じゅえんじ)です!


こちらの寿延寺は

宮川町(みやがわちょう)という京都の花街が近くにあるんですよ

※宮川町は、上七軒(かみしちけん)、祇園甲部(ぎおんこうぶ)、祇園東、先斗町(ぽんとちょう)とともに京都の五花街の1つです。また、五花街に嶋原(しまばら)を加えたものを六花街といいます。


ですから舞妓さんや芸妓さんにも

ゆかりのあるお寺という事になるんですね~


さて、そんな寿延寺は

1616年(元和2年)の江戸時代

日柔上人によって創建された

日蓮宗のお寺で

山号は興福山というそうです。


もともとは下京区の

富小路高辻(とみのこうじたかつじ・現在地から北西に500mほどの場所)に

建てられたそうなんですけれど

1655年にこちらに移ってきました


また、かつてこの場所には

十禅師の森の跡があったと伝えられており

あの牛若丸(うしわかまる)と

武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)が

主従の契りを交わした場所でもあるそうです。

※牛若丸は源義経(みなもとのよしつね)の事ですよね。彼について詳しくは、源義経ゆかりの地巡りの記事をご覧ください。


では、早速中に入っていきましょう


山門をくぐって中に入ると


大黒堂

右側には大黒堂があります。


こちらは先ほどお話した

十禅師の森に安置されていた


十禅大明神

十禅大明神です。


日蓮上人御廟所

日蓮上人御廟所です。


そして本堂までまっすぐ伸びた


参道

細い参道を歩いて行くと・・・

右側に洗心殿があります


洗心殿

こちらの洗心殿には

一体のお地蔵さんが安置されていて

通称・洗い地蔵と呼ばれているんですよ~


もともとは本堂内に

安置されていたんだそうですけれど

お参りする方があまりにも多いので

外に安置するようにしたんだそうです


浄行菩薩と言われる洗い地蔵

ちなみに洗い地蔵は

実は地蔵尊ではなく

浄行菩薩(じょうぎょうぼさつ)と言われています。

※浄行菩薩とは、法華経の四菩薩(しぼさつ・四大菩薩)の1体です。残りの3体は上行(じょうぎょう)、無辺行(むへんぎょう)、安立行(あんりゅうぎょう)です。


それにしてもどうして

洗い地蔵というのかと言いますと

浄行菩薩は水で洗い清めると

病気平癒などのご利益があると

信じられているからなんですね!


具体的にお参りの仕方をご説明しますと・・・


①近くにある手水鉢から水を汲み、洗い地蔵に水をかけます。

②洗い地蔵の体をタワシでこすります。その際、自分の体の悪い部分と同じ場所をこすります。

「南無妙法蓮華経」と法華経を唱えます。


タワシでこする洗い地蔵

このように洗い地蔵にお参りすると

不思議と病気が平癒すると

言われているんですね~。


お腹が悪い人は

洗い地蔵のお腹をタワシでこすり

足が悪い人は

洗い地蔵の足をこするというワケです


また病気平癒以外にも

あるご利益がある事から

舞妓さんや芸妓さんが

祈願される事もあるそうですよ。


そのご利益とは・・・

浮気封じなんです


『あらいぢぞう』と書かれた、のぼり

『あらいぢぞう』と書かれたもの。

浄行とは

汚れを清めるように

煩悩も浄めるという意味があるようで

旦那さんの浮気を防ぐために

お祈りするみたいです。


ちなみに、その際には

洗い地蔵の前の部分を

タワシでこするんだそうです


お参りにこられた皆さんが

タワシでこすっているからか

金色に光っているようにも見えますよね


その他にも寿延寺には

絵馬

洗い地蔵が描かれた絵馬もありました。


そして洗い地蔵のとなりには

弁財天を祀っているお堂があります。

弁財天を祀っているお堂

何でも江ノ島弁財天の分身なんだそうですよ。


次にこちらは本堂になります。

本堂

本堂には、ご本尊である

一塔両尊(多宝塔を挟んでを中心に左に釈迦如来、右に多宝如来)が安置され

さらに日蓮上人や四大菩薩、四天王も

並んでいるそうです

※四天王とは『持国天(じこくてん)』『増長天(ぞうじょうてん)』『広目天(こうもくてん)』『多聞天(たもんてん・別名が毘沙門天)』です。毘沙門天について詳しくは、勝林寺の記事をご覧ください。


また、本堂左側に鬼子母尊神(きしもそんしん)が

本堂右側には油涌大黒天(あぶらわきだいこくてん)も

安置されています。


鬼子母尊神は

鬼子母尊神

子供を殺して食べる悪魔だったんですけど

仏の教えを聞いて改心した後は

子育てや子授けの神様として信仰されています。


油涌大黒天は

油涌大黒天

伝教大師(でんぎょうだいし)最澄(さいちょう)の作で

日柔上人が持仏としていたもののようです。


ちなみにこの油涌大黒天が安置されている事から

寿延寺の山門前の通りは大黒町通と呼ばれ

通りの由来になっているんだそうですよ


どちらもお堂の前に置かれた

写真で見ることが出来ました!


こちらは妙見堂(みょうけんどう)です。

妙見堂

北斗七星を神格化した事で

北辰妙見様(ほくしんみょうけんさま)とも呼ばれる

妙見菩薩を安置しています。

眼病にご利益があるみたいです♪


そんな寿延寺では毎年

6月1日、浄行大菩薩大祭

2月3日、節分星祭祈願読誦会が

行われているそうです。


恋人が浮気性で困っている人は

舞妓さんや芸妓さんも祈願する

浄行菩薩にお参りしてみてはいかがでしょうか


寿延寺の場所はコチラ↓


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