今回ご紹介するのは
京都市西京区にある
薬師禅寺(やくしぜんじ)です!
こちらの薬師禅寺近くには
松尾大社(まつのおたいしゃ)や
法輪寺(ほうりんじ)があるんですよ
※目と鼻の先には観光地で有名な嵯峨・嵐山があります。
薬師禅寺の場所は
少しわかりにくいんですけれど
山裾を通る旧道沿いにあります。
『はしご地蔵尊』と書かれている
石碑が目印になっています
はしご地蔵尊
と首をかしげている方も
いらっしゃるかと思いますけれど
お地蔵さんについては
また後ほどご紹介させて頂きますね。
まずは薬師禅寺について
簡単にご紹介します
こちらの薬師禅寺は
禅寺と名前がついているとおり
臨済宗の禅寺で天龍寺派に属しています。
山号は東光山というそうですよ。
そんな薬師禅寺は
創建に関する年など
詳細は不明なんだそうですけれど
どうやら天徳恵堯という天台宗のお坊さんが
草庵を開いたことにはじまるようです。
では早速、中に入っていきましょう
薬師禅寺は
こちらの石段を上がっていった先にあります。
石段を上がっていき
左手にあるのが地蔵堂です。
こちらの地蔵堂に安置されているのが
冒頭で触れた『梯子地蔵(はしごじぞう)』なんですね~
この梯子地蔵の周りには
たくさんの梯子(はしご)が置かれているんですよ
お地蔵さんの周りに梯子が並べられているのは
なんとも不思議な光景です!!
それにしてもナゼ!
こんなに梯子が置かれているんでしょうか!?
気になりますよね
実はこの梯子は
ある祈願をして成就した際の
お礼のものだと言われています。
そのある祈願というのは・・・
なんと!
「おねしょが治りますように!」
といったものなんです!
つまりこの梯子地蔵は
寝小便にご利益があるというわけですね
地蔵堂の隣にある石碑。法華塔と書かれています。
でも、どうして
おねしょにご利益があったのでしょうか?
それにはある2つの逸話が伝わっています
先ほどご紹介した恵堯は
比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)で
千日回峰行(7年かけて行う修行)を達成したそうなんですけれど
寝小便が治らず、随分悩んでいたんですね。
そんな中、比叡山を下り
草庵を結んだこの場所で
恵堯は地蔵堂を建てて
おねしょ封じのお地蔵さんを造り
安置したと言われています
地蔵堂に掛けられている提灯です。梯子地蔵大菩薩と書かれています。
もう1つの逸話は
かつてこの地にあった
松尾村の少年が
比叡山延暦寺に入って
修行の毎日を送っていたそうなんですけれど
毎晩のように、おねしょをしていたそうです。
その事で兄弟子が
布団とともに少年を
外に追い出します
その後、少年は
兄弟子の夢枕に立ち
「私はもう死にました。
今は地蔵尊に生まれ変わったので
寝小便で苦しむ人々を救いたい!」と
告げたと言われているんですね!!
少年が生まれ育った松尾村に
兄弟子が行ってみると
薬師堂にお地蔵さんがあったそうですよ。
そこで兄弟子は村人とともに
お地蔵さんのため
地蔵堂を立てるんですね
それ以来、この地蔵堂は
寝小便や下の病気平癒にご利益があると信じられ
いつの間にか願い事が成就した際には
年の数だけの梯子を奉納するように
なったみたいです
なんとも不思議なお地蔵さんですよね。
それにしても
どうして梯子を奉納するようになったのかは
はっきりした事はわからないんだそうです。
一説には
こちらの地蔵堂が
崖の上にあって、梯子を掛けないと
お参り出来なかったからでは
と言われています。
何にしても不思議ですよね~。
こちらは本堂になります。
ちなみにこの本堂は
現在のご住職が自ら
作ったんだそうですよ!!
現役の住職さんが建てた本堂というのは
今ではかなり珍しいのではないでしょうか
そんな本堂にはご本尊として
薬師如来が安置されているんだそうです。
おねしょが治らず
お友達との旅行が心配!!
という人は1度、参拝してみてはいかがでしょうか
そんな梯子地蔵が安置される薬師禅師はコチラ↓
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