今回ご紹介するのは
祇園祭の15日(宵々山)~24日(還幸祭)の間だけ
開かれている井戸
御手洗井(みたらいい)です!
写真ではちょっと見にくいかもしれませんけれど
石鳥居の奥に井戸があるんですね
御手洗井は烏丸通り(からすまどおり・京都駅正面から北に伸びる大通り)に面し
錦小路通りと蛸薬師通り(たこやくしどおり)の間にあります。
ちなみに、江戸時代に作られた
『都名所図会(みやこめいしょずえ・ガイドブックのようなもの)』では
この井戸の水を飲めば
夏の疫病から逃れられると書かれているんですよ
でもどうして
祇園祭の間だけしか開かれてないの?
とお思いの方もいらっしゃると思いますので
そのあたりの解説もしながらご紹介していきますね~
もともとこの地は
八坂神社の御旅所の事務をしていた
藤井助正の屋敷があった場所と言われています。
隣には八坂神社の御旅所があったそうですよ
※御旅所(おたびしょ)とは、神様が祭の巡幸の際に休憩する場所の事です。
藤井助正は、庭に牛頭天王社(ごずてんのうしゃ)を建て
毎朝、御手洗井の霊水を捧げていたそうです。
※牛頭天王というのはインドで釈迦が説法を行った場所である祇園精舎の守護神とされています。素戔嗚尊(すさのをのみこと)と同一視されています♪
その後
織田信長(おだのぶなが)が上洛した際
現在の四条御旅所に移転させたそうですけれど
水が格別に良いという事から
井戸に鍵をかけて
毎年祇園祭の時だけ開けさせたと言われています。
つまり信長がそうさせたというわけなんですけれど
それほどまでに美味しい水だったという事ですよね~
ちなみに現在は行われていませんけれど
一昔前までは大政所御旅所(おおまんどころおたびしょ)で
神剣拝戴(しんけんはいたい)という神事があり
長刀鉾のお稚児さんがその神事に行く前に
この水で清めてから行ったそうですよ
また、土用の丑の日には
あんころ餅とこの水を飲むと
病気をしないんだとか♪
鰻の後のデザートに
ちょうどいいかも知れませんね
井戸が開かれる15日の朝7時頃には
手洗水町(てあらいみずちょう)の方達により
粽(ちまき)やトビウオ、瓜がお供えされ
井戸開き(遥拝式)
井戸開き(遥拝式)が行われます♪
鳥居には七五三縄が張られ
2本の竹が建てられていました。
ちょっとした隠れスポットですので
祇園祭の全てを知りたい
という人は訪れてみてはいかがでしょうか。
そんな御手洗井の場所はコチラ↓
より大きな地図で 御手洗井無題 を表示