今回ご紹介するのは

妙心寺の境内にある

聖澤院(しょうたくいん)です


聖澤院・山門

山門です。


この聖澤院は

妙心寺の48ある塔頭の1つであり

妙心寺四派(しは)の1つ

『聖澤派』の本庵です


妙心寺四派とは・・・

『東海派(とうかいは)』『霊雲派(れいうんは)』

『龍泉派(りょうせんは)』『聖澤派』の事で

妙心寺の中興開山である雪江宗深(せっこうそうしん)の

優れた4人の弟子それぞれが開祖となりました。


聖澤院は、雪江宗深に『才は東陽』と称された

『東陽英朝(とうようえいちょう)』を

勧請開祖に迎え創建されたそうですよ~

※勧請開祖とは、開祖した人の師匠の事です。自分の名前を使うのが恐れ多かったりする場合に使われるそうです。


東陽英朝は、美濃国(岐阜県)出身で

5歳のとき

天龍寺で得度(とくど・出家の儀式)を受けたと言われています。

※天龍寺について詳しくは、天龍寺 その1の記事をご覧下さい。


ちなみに聖澤院は通常非公開のお寺で

現在行われている

『京の冬の旅』では

初公開だったんですね~

※3月18日に第48回京の冬の旅は終了しています。


第48回京の冬の旅・看板

看板です。


これは是非とも見にいかなくちゃ!

と思い、行ってきましたよ~


今回の冬の旅の表紙を飾っている獅子の絵も

聖澤院が所有するものなんですよ!


こちらは看板の写真です。

獅子図

どうですか~??

躍動感がありますよね


この絵は『獅子図』というもので

狩野派の絵師・片山尚景(かたやまなおかげ)が 手がけました。


彼は江戸前期から中期に活躍した絵師で

平戸藩(長崎県)の御用絵師だったんそうです。

※写真は1頭しか写っていませんけれど、実際は7頭の獅子が描かれているんですよ。


では早速ご紹介していきましょう。


方丈

山門をくぐって、方丈の玄関で受付を済ませると


庫裏

庫裏(くり)。

こちらの庫裏から入ります。


入るとすぐに

方丈庭園が目に飛び込んでくるんですね


方丈庭園

こちらの庭園は、もともと

今よりもうっそうとした林のような状態だったみたいなんですけれど

2003年(平成15年)の

東陽英朝500年遠忌(おんき・法要)に合わせて

作り変えたみたいです。


真ん中に墓地に繋がる石畳が敷かれ

写真には写っていないのですけれど

双ヶ丘(ならびがおか)という低い丘が借景になっているんですよ


『聖澤院』と書かれた額

こちらの方丈には『聖澤院』と書かれた額がかかっていました。

ちなみに、この額の左側を見ると

小さく書かれている字があるんですけれど

読めますか~

『朝鮮国雪峯書』と書かれているんですね。


江戸時代、幕府の将軍の代替わり毎に

朝鮮から朝鮮通信使(外交使節団)が日本に来ていました。


その時、一緒に同行していた雪峯という人が

書いたとされる額なんですよ。


禅宗の方丈は一般的に

6つのお部屋があるんですけれど

表の左から檀那(だんな)の間

室中(しっちゅう)の間

礼(らい)の間となっています


参考図

┏━━┳━━┳━━┓

┃衣鉢┃仏閣┃書院┃

┣━━╋━━╋━━┫

┃檀那┃室中┃礼 ┃_

┗━━┻━━┻━━┛ 入口

   方丈庭園    ̄


そして禅宗のお寺で一番いいお部屋は

檀那の間なんですね。


みなさん、大事な人の事を

「だんなさん!」なんて呼ぶと思うのですけれど

それって仏教由来の言葉だったんですよ


そして禅宗の庭園は

檀那の間から見た角度が

一番いい場所とされています!

※ちなみに先ほどご紹介した『獅子図』は真ん中の室中の間に描かれています。


そしてその裏側のお部屋には

師匠から弟子に法を継ぐ場である

衣鉢(えまつ)の間があり

そこには『十牛図(じゅうぎゅうず)』が描かれていました。


こちらは『悟り』が『牛』に例えられているもので

最初は牛を見つける事が出来ないんですけれど

徐々に牛の足跡、牛のお尻を見つけ

近づいて、捕まえ、牛に乗り

最後は牛が布袋さんになっているという絵です


絵は10枚描かれているのですけれど

悟りを牛にたとえているなんてなかなかユニークですよね♪

このような絵は禅宗のお寺ではよくあるようですよ。


そして床柱に杉丸太を用いる

数寄屋(茶室)の趣を取り入れた書院には

江戸幕府10代将軍・家治(いえはる)に寵愛された

絵師・狩野典信(かのうみちのぶ)筆の

『麒麟図』『竹林七賢図』がありました。


ちなみに麒麟(きりん)は

空想上の動物で通常2匹が対になったものだそうですよ


麒がオス、麟がメスだと言う事を説明していただいたのですけれど

どちらが麒で、どちらが麟かわからないようです


そして書院の三の間には文人画家である

富岡鉄斎(とみおかてっさい)が60歳の時の作品

『巌栖谷飲図(がんせいこくいんず)』がありましたよ。


富岡鉄斎は『最後の文人』と言われた人物で

「私は意味のない絵は描かない!絵を見る時は、まず賛文(さんもん)を読め!」

とよく言っていたそうです。

車折神社の宮司を務めた人でもあるんですよ

※賛文とは、仏や菩薩の慈悲、高僧の徳を讃える文のことです。車折神社について詳しくは、車折神社 その2の記事をご覧下さい。


坪庭

書院にあった坪庭。華頭窓(かとうまど)をバックにパシャリ。


ちなみに、こないだ放送された

『宮本武蔵』の撮影で

主演の木村拓哉さんらが

妙心寺にこられていたそうですよ~

※ちなみに宮本武蔵は聖澤庵で修行をしたという話が伝わっているみたいですよ。


そんな聖澤庵の場所はコチラ↓


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