今回ご紹介するのは
伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)ゆかりのお寺
宝蔵寺(ほうぞうじ)です。
こちらは山門です。
宝蔵寺は
弘法大師空海の創立と伝えられ
本尊に阿弥陀如来像を祀っているんですよ。
また、伊藤家の菩提寺となっていた事から
若冲が父母の墓石と
宗寂(そうじゃく・末弟)の墓石を
建立しました
今月の12日までは
若冲の真筆と確認された水墨画
『竹に雄鶏図(ゆうけいず)』や
寺宝16点が
特別公開されているんですよ。
と言う事で
さっそく見にいってきました~
本堂です。こちらから入ります。
現在の本堂は1937年に再建された
反り破風で間口六間奥行七間の
木造入母屋造りの建築です。
こちらは天道大日如来の祠です。
さっそく中の様子を・・・
と言いたいところなんですけれど
建物内の写真撮影は禁止(泣)
という悲しい結果に
ですから皆さんに
若冲の水墨画『竹に雄鶏図』を
お見せする事が出来ないんですよ~
ご紹介できないのが残念ですけれど
若冲の水墨画の凄さを少しでも伝えられるように
彼の得意とした技法を1つ
ご紹介したいと思います
まず水墨画とは
墨の濃淡で描く絵の事ですよね。
ですから非常に表現するのが
難しいんです
一度描いてしまうと
もう誤魔化しが効きませんよね。
そんな水墨画で
若冲が得意とした技法は
『筋目書き(すじめがき)』と言われるものだそうです!
筋目書きとは、絵を描く際に輪郭を描かず
墨のにじみで輪郭を表現するといった
非常に難しい技法です。
墨を紙に、たらせばお分かり頂けるかと思いますが
紙に、たれた墨は少しずつ薄まりながら
にじんで広がっていきます。
そのにじみがどこまで広がっていくのか
濃さはどれくらいか
それを計算しながら描くんですね~
言葉で表現するのは難しいので
この機会に是非
見にいって確認していただけたらと思います。
八臂辨財天(はっぴべんざいてん)の社
若冲についてもう少し、ご紹介しますと
彼は江戸時代の天才絵師であり
鮮やかで華やかな色使いが特徴的な事から
色彩の魔術師と言われています
また、幅1ミリの中に等間隔で何本も線を描いたりと
どうやって描いたのかわからないほどの
細かい絵のタッチも魅力の一つなんですよ。
そんな彼は京都の台所と言われる
錦市場の青物問屋『枡屋(ますや)』の跡継ぎとして
1716年、2月8日に生まれます。
小さい頃から絵が好きで
中国の絵を良く描き写していたと言われています。
そして、ある日思い立ちます。
「本物を描きたい!!絵を写してばかりではダメだ!!」
と思った彼が目をつけたは
ナント!庭にいた鶏なんですね
彼の代表作品
『動植綵絵(どうしょくさいえ)』の中でも
鶏を多く描いているんですよ。
※こちらは「動植綵絵」の「紫陽花双鶏図」が表紙になったものです。
ちなみに錦市場へ行けば
彼の描いた動植綵絵の一部を
そこここに見ることが出来ます
そんな若冲の水墨画『竹に雄鶏図』がある宝蔵寺の場所はコチラ↓
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