今回ご紹介するのは・・・
京のユニークな地名です
京都に残る、一味違った
ユニークな地名や町名、通りの名前を
ご紹介したいと思います
では、早速いってみましょう~。
・御幸町通(ごこまちどおり)
なにやら、通るだけで幸せになれちゃいそうな
ハッピーな名前ですよねっ
この名前は、御所に行幸する為に通した道だった事から
その名が付いた通りだそうです
※場所は寺町通(てらまちどおり)の一本西の通りで、南は五条通から、北は丸太町通まで約2.5キロあります。
こちらは京都御所にある紫宸殿(ししんでん)です。
では、誰が行幸する為に、この道が通されたのかと言いますと・・
天下人『豊臣秀吉』です!!
この道は、秀吉によって通されたんですね。
彼が大阪や伏見から、御所に行幸する際に
この通りを北上し向かったと言われています
・出町柳(でまちやなぎ)
なんだか京都らしい、風流な名前ですよね~
一句書けそうな感じですよねっ。
※出町柳は、京阪電車や叡山電鉄の駅名として使われていて、東西を走る三条通から、川端通(かわばたどおり)を北上したところにあります。
そんな出町柳という名称は
『出町(でまち)』と『柳町(やなぎまち)』がひっついて出来たものなのです!!
では、出町とは何かと言いますと
『洛外(らくがい)に出た所にある町』という意味だそうで
実際にこう呼ばれていた町があったんですね。
ちなみに、洛外とは豊臣秀吉によって建てられた
御土居(おどい・京を囲む全長、約22.5km土塁)の外を指す言葉です。
つまり、御土居の中を『洛中』
御土居の外を『洛外』と呼んでいたというワケです。
※この御土居の中に、二条城や御所が入っていたんですよ。
こちらは廬山寺のすぐ側に残されている御土居址です。御土居について詳しくは廬山寺 その1の記事をご覧下さい。
では『柳』はドコから来たのかと言うと
出町柳のすぐ西側には鴨川が流れているのですが
このあたりを『柳町(やなぎまち)』と呼んでいたそうです
こうして鴨川を挟んで西と東でそれぞれ
『出町』『柳町』が存在していた事から、出町柳という名称が誕生したんですね~!
・宇治(うじ)
お茶で有名な『宇治』ですけど、この地名・・
お茶と何か関係のある名前なのかなぁ??と思っていたら
大間違いですっ!!
この『うじ』という名前の由来・・・
もともとは莵道(うじ)と書きました。
・・・つまり『莵(うさぎ)の道』と書いて莵道と読んでいたんですね。
この莵道という地名は
菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)という
宇治神社の御祭神から名付けられたと言われています
※この菟道稚郎子は、応神天皇(第15代天皇)の息子で、皇族のひとりです。
宇治に伝わる伝承では
菟道稚郎子がこの地で道に迷ってしまった時に
一羽の兎が道案内をしてくれたというお話が残されていたり
菟道稚郎子の邸宅がかつて建っていたとされているんですよ
※菟道稚郎子について詳しくは宇治神社の記事をご覧下さい。
・御池通(おいけどおり)
京都市内を東西に走る大通りの1つである御池通です。
この御池通はその名前のごとく『とある池』に繋がっているんですね。
京都市内に池?しかも御池通に繋がる池?ドコにあるの?
と、京都に住んでいる人でも
ピンとくる人は、なかなか少ないのではないでしょうか?
実は、その池こそが・・・
こちらの神泉苑(しんせんえん)です
古くより、貴族の為の庭園としてこの池で多くの宴が行われていました
こうした事から江戸時代中期より
この神泉苑に繋がる道を御池通と呼ぶようになったと
言われているんですよ
※神泉苑に関して詳しくは、神泉苑 その1、神泉苑 その2、神泉苑 その3の記事をご覧下さい。
という事で今回は
京のユニークな地名をご紹介させていただきました。
場所はコチラ↓
より大きな地図で 京のユニークな地名 その9 を表示