今回は京都検定の過去問をお届けします。
写真と解説付きですので
是非チャレンジしてみて下さい
早速1問目にいってみましょう。
【問題】
平安京大内裏（だいだいり）の南にあった禁苑で、遊宴や祈雨の修法が行われたのはどこか。
ア.神泉苑（しんせんえん）
イ.宴松原（えんのまつばら）
ウ.高陽院（かやのいん）
エ.河原院（かわらのいん）
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では、答えですっ。
【答え】
ア.神泉苑
大内裏とは
皇居や官庁のあった場所の事です。
神泉苑は、貴族の為に作られた庭園としても有名で
祇園祭の原点となった
『御霊会（ごりょうえ）』が行われた場所でもあるんですよ
干ばつが続いた824年
困った朝廷は
東寺の空海（くうかい・平安時代の僧）と
西寺の守敏（しゅびん）を神泉苑に呼び
祈雨の法の競い合いをさせたと言われています。
※詳しくは、神泉苑 その1の記事をご覧下さい。
引き続きまして2問目です。
【問題】
天正15年（1587）、豊臣秀吉が京都における邸宅として内野に造営したのはどれか。
ア.二条城（にじょうじょう）
イ.淀城（よどじょう）
ウ.伏見城（ふしみじょう）
エ.聚楽第（じゅらくだい・じゅらくてい）
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では、答えですっ。
【答え】
エ.聚楽第
聚楽第は秀吉の
政庁兼、邸宅であった建物で
内裏跡に建てられました。
※1587年～1595年まで使用されたそうですよ。
大徳寺の唐門や
西本願寺にある飛雲閣（ひうんかく）
妙覚寺の表門などは
聚楽第の遺構と言われています
続いては3問目です。
【問題】
従二位家隆（いえたか）の歌「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける」にある「ならの小川」は、（ ）の境内を流れている。
ア.上賀茂神社
イ.大田神社
ウ.下鴨神社
エ.城南宮
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では、答えですっ。
【答え】
ア.上賀茂神社
世界遺産にも登録されている事で有名な
京都最古の神社としても知られています。
※詳しくは、上賀茂神社 その1、上賀茂神社 その2、上賀茂神社 その3の記事をご覧下さい。
ならの小川は
葵祭（5月15日に行われる上賀茂神社と下鴨神社の例祭）の前に行われる
御禊神事（みそぎしんじ）で
斎王代（神様にお仕えする女性の代わり）と女人が
身を清める場所として使用されるんですよ
※隔年で上賀茂神社の『ならの小川』と下鴨神社の『みたらしの池』で行われています。詳しくは、斎王代以下女人列御禊の儀 2012（上賀茂神社）の記事をご覧ください。
藤原家隆が詠んだ
「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける」
は百人一首に収録され上賀茂神社にゆかりのある歌なんですよ。
現代風に訳すと
「楢(なら)の葉が風でそよぐ夕暮れは秋の気配を感じるが
ならの小川で行われる6月の禊（みそぎ・罪や穢れを水で清める事）を見ると
まだまだ夏なんだなと思い知らされるなぁ。」
と言っているんですね。
※なの小川で行われる6月の禊について詳しくは、夏越の大祓 2012（上賀茂神社）の記事をご覧下さい。
では最後の問題です。
1級からの出題になりますので選択問題ではありません。
ズバリでお答えください。
【問題】
蕉門十哲（しょうもんじってつ）の一人 服部嵐雪（はっとりらんせつ）が句集『枕屏風』の中で、東山三十六峰のおだやかな景観を詠んだ句を書きなさい。
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では、答えですっ。
【答え】
布団着て 寝たる姿や 東山
蕉門十哲とは
松尾芭蕉の高弟10人の事で
服部嵐雪（江戸時代前期の俳人）は
その中の1人なんですね
東山三十六峰は
別名、東山連峰（ひがしやまれんぽう）とも呼ばれ
比叡山から稲荷山までの36峰の事だと言われています。
比叡山には天台宗の総本山
比叡山延暦寺（ひえいざんえんりゃくじ）がある事で有名ですよね。
※延暦寺ついて詳しくは、延暦寺（東塔）、延暦寺（西塔）、延暦寺（横川）の記事をご覧下さい。
「布団着て寝たる姿や東山」とは
「流石の京都も冬になると
見るもの全て、悲しくなるよね。
しかし、寒い中でも東山にかかる雪を見れば
冬布団を被って寝ている姿として見えてきて
少し淋しい気もするけれど
なんとなく愉快に思うのです。」
という風に言っているんですね。
という事で本日も4問出題させていただきました。
皆さんは何問正解されましたか？
