今回ご紹介するのは
涌泉寺(ゆうせんじ)で行なわれた・・・
松ヶ崎題目踊り・さし踊りです
松ヶ崎題目踊りは約700年の歴史をもつ
日本最古の盆踊りと言われ
京都市の登録無形民俗文化財に指定されています。
※毎年、8月15日、16日に行われています。
涌泉寺は京都市の北部
松ヶ崎(まつがさき)と呼ばれるエリアにあるお寺で
かつて、この辺りにあった
『妙泉寺』と『本涌寺』が1981年に
合併して出来たと言われています。
※名前は2つのお寺から取られたんですよ
松ヶ崎題目踊りの起源を説明しますと
1294年、妙泉寺(天台宗)の住職だった
実眼(じつがん)がある時
日像(にちぞう・日蓮宗の僧)の教えに感動し
日蓮宗に改めます。
村人にも改宗を勧めますが
なかなか上手くいかなかったので
日像に頼むんですね。
旧暦の7月14日~16日の3日間
日像に日蓮宗の教えを説いてもらった所
村人全員が改宗します。
その事に、あまりにも感激した実眼は
踊りながら
自ら太鼓を叩き、「南妙法蓮華経」と唱えると
村人も「南妙法蓮華経」と唱え踊った事が
盆踊り(題目踊り)の始まりと言われているんですよ
自分が改宗した日蓮宗の教えを
村人に理解してもらえたことが
とても嬉しかったという事なんですかね~
また後水尾天皇(ごみずのおてんのう・第108代)が
妻である東福門院(とうふくもんいん)らを連れて鑑賞した事にちなんで
提灯には後水尾天皇の名前が書かれています
それでは早速レポートしていきましょう。
20時から本堂で
20分程、法要を行った後
まず最初に松ヶ崎題目踊りが行われます。
踊りを披露するのは
『立正会(りっしょうかい)』と呼ばれる
涌泉寺の檀家さん達です。
ちなみに、この方々は京都の夏の風物詩である
『五山の送り火』で
『妙』と『法』の文字に
点火をしている方たちなんですよ
※五山の送り火について詳しくは、大文字 2010、大文字 2011の記事をご覧ください。
境内の中央に置かれた太鼓の
東側に男性、西側に女性
それぞれ10人程が並ぶと、独特の節回しで
お題目「南妙法蓮華経」を唱え
いよいよ、松ヶ崎題目踊りが始まります。
踊り手の男女は
太鼓を中心に輪となり
ゆっくりとしたテンポで
反時計回りに周ります。
手に持った扇子の
表と裏を交互にしながら
膝に当てて踊るんですね~
この時、女性は少し前かがみになった姿勢で
踊ります
20分程、踊り続けた後は
少し休憩を挟み
さし踊りが行われます。
太鼓が撤去され、今度は中央に
屋根付きの櫓(やぐら)が設置されると
音頭取りの男性8人が、中に入ります。
櫓を中心に踊り手が輪になると
音頭取りが歌い始め
数人の踊り手が拍子木を打ちながら
今度は時計回りで踊ります
この盆踊りも、古くからこの地に伝わるものだそうですよ。
毎年、題目踊りとセットで行われています。
さし踊りは立正会の方だけでなく
一般の子供や大人も混じって踊っていました
盆踊りの様子は動画でご覧ください。
ちなみに明日は
五山の送り火が終わる
21時頃から始まるので
気になった方は足を運んでみて下さいね。
そんな題目踊り・さし踊りの行われた涌泉寺はコチラ↓
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