今回は京都検定過去問をご紹介します。
3級から1級までの問題を出題していますので
京都検定を受検する方は参考にしてみて下さいね
では早速1問目にいってみましょう。
【問題】
美山町には、今でも昔ながらのかやぶき屋根の家が残っているが、美山町北地区が指定されている国の町並み保存制度を何というか。
ア.伝統的建造物群保存地区
イ.歴史的風土特別保存地区
ウ.沿道景観形成地区
エ.歴史的景観保全修景地区
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
ア.伝統的建造物群保存地区
伝統的建造物群保存地区は
1975年に文化財保護法が改正された時に
作られた制度です。
美山町北地区は
京都市の北西に位置する南丹市にあり
1993年、国の伝統的建造物群保存地区に指定されました
この他にも指定されている所をご紹介しますと
世界遺産である上賀茂神社周辺の地域
『上賀茂』も
伝統的建造物群保存地区に指定されているんですよ
続いて2問目にいってみましょう。
【問題】
5世紀に入ると渡来人が京都盆地に進出。なかでも( )は桂川流域に田園地帯を開発し、養蚕・機織技術を扶植した。
ア.賀茂氏(かもし)
イ.秦氏(はたし)
ウ.百済王氏(くだらのこにきし)
エ.高麗氏(こまうじ)
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では、答えですっ。
【答え】
イ.秦氏
秦氏は平安京以前から京に住んでいた
渡来系の氏族です。
日本書紀によると
秦の始皇帝の後裔と言われる
『弓月君(ゆづきのきみ)』が
238年(または372年)、朝鮮半島の百済から
18670人を率いて日本に来たと記されています
※新羅(しらぎ)からやって来たという説もあるそうです。
そんな秦氏ゆかりの地には
広隆寺(こうりゅうじ)
秦氏の氏寺である広隆寺や
松尾大社(まつのおたいしゃ)
秦忌寸都理(はたのいみきとり)によって創建された松尾大社
伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)
そして秦伊呂具(はたのいろぐ)が
稲荷山に神様を祀った事を起源とする伏見稲荷大社
などがあるんですよ。
※詳しくは、秦氏ゆかりの地巡りをご覧ください。
それでは3問目です。
【問題】
次の京の七不思議のうち、知恩院の七不思議の一つであるものはどれか。
ア.猿ヶ辻の猿
イ.星欠けの三光門
ウ.木魚蛙
エ.忘れ傘
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では、答えですっ。
【答え】
エ.忘れ傘
知恩院は鎌倉時代
法然上人(ほうねんしょうにん・僧)により
創建されたお寺です。
※知恩院について詳しくは、知恩院 その1の記事をご覧ください。
そんな知恩院に
古くから伝わるもので
七不思議の中でも良く知られているのが
御影堂縁側の屋根にある
『忘れ傘』です
この七不思議には2つの説があります。
まず1つめは
左甚五郎(ひだりじんごろう・江戸時代初期の彫刻職人名工)が
魔除けに置いていったという説です。
2つめは
御影堂を建立するときに
この辺りに住んでいた白狐が
自分の棲みかが無くなるので新しく作って欲しいと頼みます。
当時の住職はその願いを聞き入れ、それが出来たお礼に
白狐は傘を置き、知恩院を守るという約束をしたという説です。
ちなみに、傘は雨が降る時にさすもので
水と関係があることから
火災除けとして大切にされているそうですよ
では最後の問題です。
1級からの出題になりますので、選択問題ではありません。
ズバリでお答え下さい。
【問題】
大徳寺の塔頭・芳春院にある「京の四閣」の一つに称される楼閣を何というか。
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
呑湖閣(どんこかく)
芳春院は大徳寺境内にある塔頭で
1608年に前田利家(まえだとしいえ)の妻
『松子(法号・芳春院)』により建てられたお寺です。
呑湖閣は1617年
前田利長(まえだとしなが・前田利家の息子)が
父を祀るお堂として
小堀遠州(こぼりえんしゅう・江戸時代の大名であり作庭家)に依頼し
建てたと言われているんですよ
呑湖閣は飽雲池(ほううんち)の中に建つ楼閣で
池には『打月橋(だげつきょう)』と呼ばれる橋がかかっています。
※飽雲池は『楼閣山水庭園』と呼ばれ、これも小堀遠州が作ったと言われています。
という事で本日も4問出題させていただきました。
皆さんは何問正解されましたか?