こんにちは京子です。
今回ご紹介するのは
3月20日に涌出宮(わきでのみや)で行われました・・・
女座の祭(おなござのまつり)です
※毎年、春分の日に行われています。
涌出宮は
木津川市(きづがわし・京都府の最南端)にある神社で
正式名称を
『和伎座天乃夫岐賣神社(わきにますあめのふさめじんじゃ)』と言います。
涌出宮という通称は
一晩でこの地に森が出現した(涌き出た)事から
その名が付いたそうです
子孫繁栄や豊作を願って
男根に似せた大根を奉納する祭です
神楽座(かぐらざ)とも言われるこの祭は
女性の為の祭で
この日ばかりは男性が女性の接待を行うんですよ
男尊女卑のあった時代(平安時代)から続けられている祭で
男性が女性を接待するのって珍しいですよね
女座の祭は宮座(みやざ)行事の1つで
岡之座(おかのざ)の人達により行われます。
※宮座とは涌出宮の祭礼を行う8つの氏子組織です。
かつては中村座と一緒に
2つの宮座で行っていたそうですが
現在は岡之座のみで行われています。
※涌出宮の宮座行事は1986年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。
10時半より神事が始まり
修祓(しゅばつ・お祓い)や祝詞の奏上が行われ
奉書紙(ほうしょがみ・上質の和紙)で包まれ水引きをかけられた大根が奉納されます
その後、本殿で『そのいち(巫女)』による
神楽の奉納が行われます。
※そのいちとは涌出宮の神事に携わる与力座(よりきざ)に属している方なんですよ。
鈴を右手に扇を左手に持ち
その場でくるくると回転する
とてもシンプルな舞です
5分程で舞が終わると、巫女は拝殿へと移動し
6人の女性に対し1人づつ
鈴を使ってお祓いをしていきます。
宮座の女性に御神饌の紅白米と和菓子が配られます。
その後、御神酒と御神饌を女性全員に配ると
30分程で神事は終了しました。
この大根は
当家(とうや・その年の行事を仕切る家)に選ばれた家の年長者である男性が
包丁を使って作ります
昔は当家で会食(かす酒や野菜を中心とした料理)を行った後
大根を神社に納めて
15時頃から神事が行われていたそうです。
ちなみに供えられた大根を持って帰って食べると
子宝に恵まれると言われているんですよ~
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