こんにちは京子です。
今回ご紹介するのは
三寳寺(さんぽうじ)で行われた・・・
ほうろく灸祈祷会(ほうろくきゅうきとうえ)です
頭痛に対して効果があると言われていて
火の付いた『もぐさ』が乗った焙烙(ほうろく・土で出来た平らな鍋)を
頭の上に乗せて祈祷する日蓮宗の法要です。
1年で最も暑いと言われる『土用の丑の日』に行われ
頭痛以外にも『暑気払い』や『中風封じ』に効くと言われています。
三寳寺について簡単にご紹介しますと
1628年に
後水尾天皇(ごみずのおてんのう)が帰依していた
日護(にちご)というお坊さんを開山として
建てられた日蓮宗のお寺です。
境内には
御所より移植したと伝わる『御車返しの桜』が有名なんですよ~
では早速
ほうろく灸祈祷会をレポートしたいと思います!
まずは受付を通り、本堂へと向かいます
受付では
最初に紙が渡され、名前と読み仮名を書きます。
※祈祷中、住職が参拝者の名前を呼ぶ為に書くんですね
数名ずつのグループに分けて行われているようで
数分ほど待ってから
ご本尊の前へと通されました
焙烙は直径40センチ程の大きさで、表と裏に呪文が書いてあります。
受付した際に頂けるお箸です。祈祷中は膝の上に置きます。
いよいよ祈祷が始まります!
まずは住職を含め、4人のお坊さんが
ご本尊に向かってお経を唱えます。
※時々、火打石や木剣(ばっけん・2枚の木で出来たカスタネットのような物)を使いながらお経を読まれていました。
数分すると
住職の方たちが立ち上がり、こちら側を向きます。
そして
いよいよ焙烙を頭の上に乗せます
次に
係の方によって
焙烙の上に乗ったもぐさに火が付けられます。
その後も
4人のお坊さんは引き続き
こちらを向いたまま
お経を唱え、木剣を動かします。
こうして邪気を祓っていただけるんですね
頭の魔を封じるとも言われ
学力向上を願い、受験の合格祈願に訪れる親子もいるそうですよ
帰りには『黒ゴマのおはぎ』をいただけました。美味しかったです。
ちなみに焙烙灸は、鎌倉時代には行われていたそうです。
先ほども説明した通り『土用の丑の日』は
1年で最も暑いと言われていますけど
ちょうど、そんな時に戦をしていた
とある武将が
鎧兜姿のまま落馬したそうです
これを見かけた
あるお坊さんが
武将の兜の上から、蓬(よもぎ)を据えて
火をつけ祈祷したところ
武将の持病であった頭痛が治り
見事に武功まで上げたと言われています
日蓮宗では
この故事に習い、焙烙灸が行われるようになったそうですよ。
そんな『ほうろく灸祈祷会』が行われた
三寳寺の場所はコチラ↓