こんにちは京子です。
今回ご紹介するのは
現在、沙羅双樹(さらそうじゅ)が見ごろの・・・
東林院(とうりんいん)です。
約10万坪に及ぶ『妙心寺』の境内塔頭の1つであり
通常は非公開のお寺ですが
沙羅双樹の花が咲く6月から7月にかけて『沙羅の花を愛でる会』と題し、一般公開しています
では境内へと足を運んでみましょう
東林院には樹齢300年と言われている古木もあるんですよ。
東林院は
1531年に細川氏綱(ほそかわうじつな)が
父親の菩提を弔う為に建てた
三友院(さんゆうりん)を起源とするお寺です
1556年に現在の場所を妙心寺境内に移し
『東林院』と名を改めました。
屋根にも沙羅双樹の花を模したものを見つけました。住職さんが作ったものだそうですよ。
方丈から中へと入ります。
本堂前の庭園には
10本以上の沙羅双樹が生えられています
中には
高さ15メートル、樹齢約300年と言われているものも
あるんですよ。
縁側からゆったり楽しむ事が出来ます♪
沙羅双樹は朝咲き、夕方には散ってしまう事から
一日花とも言われています。
この事から『無常の象徴』とされているんですね
そんな沙羅双樹は
平家物語(平家の繁栄と没落を描いた軍記物語)の
冒頭の書き出し部分にも登場します。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす」
栄華が長く続かず、没落してしまった平家と
一晩で咲き散る沙羅双樹を重ねているんですね。
※諸行無常とは、世の中は常に移り変わり、一定のものは何も無いといった意味です。
これらの事から分かる通り
沙羅双樹は散った状態を楽しむお花でもあるんです
お庭を見ながら
沙羅双樹に見立てた和菓子も頂けます。
沙羅のお庭を和菓子で表現したものもありましたよ
こちらの数珠は、沙羅の木で造られたもので、煩悩の数108の半分(54)の数で出来ています。
沙羅双樹は仏教とも繋がりが深く
お釈迦様が亡なくなった時
横たわった床に咲いていたのが沙羅双樹なんですね。
※床の四隅に2本ずつ沙羅の木が生えていた事から沙羅双樹と言われたそうです。
お釈迦様の死を悲しむように
一斉に開花し、すぐに枯れてしまったそうです。
しかし
この話に出てくる沙羅双樹は
日本には生息していない花なんですね
つまりインドの沙羅双樹というワケです
そこで日本では
形や色が似ていて、同じように1日で咲き散ってしまう
『夏椿』が沙羅双樹と呼ばれるように
なったと言われています。
そんな沙羅双樹が見ごろの東林院の場所はコチラ↓
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