こんにちは京子です。
今回ご紹介する桜の名所は・・・
上品蓮台寺(じょうぼんれんだいじ)です。
こま札によりますと
聖徳太子の創建と伝えられるお寺で
当初は香隆寺(こうりゅうじ)と称していたそうです。
その後、平安時代中期に宇多法皇から勅願を受けた
寛空(かんくう)というお坊さんにより再興され
名前を『上品蓮台寺』に改められたと言われています。
境内には平安時代後期の仏師である定朝(じょうちょう)のお墓もあります。彼については後ほどご紹介しますね。
その後
応仁の乱でお堂が焼けてしまいますけれど
後に秀吉の帰依を受け再興
上品蓮台寺は目の前を通る『千本通り』を挟み
かつて12もの塔頭があった事から
『十二坊』と称され、現在も町名(紫野十二坊町)としてその呼び名が残っています。
参道に入りますと、ちょうど散りはじめの
綺麗なピンク色をした枝垂れ桜が咲いていました♪
ひと昔前は
知る人ぞ知る地元の隠れた名所だったようですけど
徐々にその名が広まり
年々、参拝客が増えてきているそうです
上品で艶やかな桜をじっくりと鑑賞する事が可能です~
風に揺れる枝垂桜は見ていて心が和みますね。
撮影したのは一週間程前なので、現在はもうかなり散っている事が予想されます。
鹿威し(ししおどし)に舞い落ちる桜の花びら。まさに、日本の美ですね♪
堂内には本尊である延命地蔵菩薩像が安置されています。
外には村上天皇より賜った額もかけられていたそうですが
現在は行方不明との事です
境内には弘法大師像もありました。こちらも桜と一緒にパシャリ♪
上品蓮台寺は『蓮台野』と呼ばれる場所にあり
平安時代は葬送地だった場所です
※死体を雨風にさらす葬り方(風葬)を行っていました。
寺の前を通る『千本通り』という言葉にも
もちろん意味がありまして
蓮台野の道すがら
人々は卒塔婆(そとば・墓の脇に立てる塔の形をした木片)を
数え切れない程並べていました。
それが「千本」と例えられ通りの名前となったんですね
上品蓮台寺は、蓮台野の霊を供養する為に
建立されたそうで
『上品(じょうぼん)』という言葉は
極楽浄土において
与えられる位の中でも
高い事を意味する言葉なんです
そして、最後にご紹介するのが仏師『定朝』のお墓です。
彼は平安時代後期に活躍した仏師で
寄木造技法の完成者と言われている人物です。
高さ(座高)約2.7メートルにも及ぶ
平等院の本尊『阿弥陀如来坐像』を作った事で知られています
それまで、仏像と言えば
主要部分(頭や体)はひとつの木材から彫っていました。
これを一本作りと言います。
しかし、これでは大きな仏像が作れない為
寄木造の技法を使い
複数の木材を繋ぎ合わせて
巨大な阿弥陀如来を完成させたんですよね
という事で
そんな桜の隠れた名所である『上品蓮台寺』の場所はコチラ↓
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