こんにちは、京子です!
さて、本日ご紹介するのは
法界寺(ほうかいじ)で行われた・・・
裸踊りです
こちらの法界寺では
毎年、元旦から14日まで
五穀豊穣をはじめ、家内安全や無病息災に至る諸願成就を祈願する
修正会(しゅしょうえ・正月に行われる法会の事)が行われています
その最終日に行われるのが『裸踊り』です。
起源は定かでは無いようですけれど
江戸時代にはすでに行われていたそうで
伝統的な行事のひとつであり
京都市登録無形民俗文化財に指定されています
では、さっそく当日の様子をレポートしたいと思います
19時半頃、庫裏(くり)からお坊さんの方たちが登場。
どこへ向かわれるのかと言うと
薬師堂です。
法螺貝を吹きながら、ぞろぞろと中へ入っていかれます。
中で法会の続きが行われるようですね
ではここで、法界寺について簡単にご説明させていただきますと
藤原北家の一族である日野家の
日野資業(すけなり)が薬師如来を安置するお堂を建てたのが始まりとされています。
※日野家の中には、あの有名な室町幕府8代将軍「足利義政」の奥さんである日野富子なんかもいます。
本尊である薬師如来は、その胎内におよそ10センチの胎内仏が
収められている事から
安産や授乳祈願に御利益があるお寺として知られるようになりました。
別名「乳薬師」なんて言われています。
さて、お話を裸踊りに戻しまして
薬師堂にお坊さんが入っていった頃
阿弥陀堂の前が騒がしくなってきましたよ~っ
まずは、子供達による裸踊りが行われましたっ
ふんどし姿で両手を高く上げ、手を打ち鳴らしながら
「チョウライ!チョウライ!」
と、揉み合いながら元気に声を張り上げていますね~。
子供達が言っている
『頂礼(チョウライ)』とは
仏様に対する最高の敬意を表す礼法の事だそうで
仏様に届ける意味があるのかもしれませんね
参加した小学3年生~6年生の児童、約30人は
精進潔斎(しょうじんけっさい・肉を絶ち身を清める)をして
この日に挑むそうですよ。
さて・・・
児童の部が終わると、今度は大人の部が始まります
大人の皆さんは、まずは井戸水で体を清め(とっても寒そう~)
阿弥陀堂に移動して、チョウライチョウライと
大空に響き渡る程の大きな声で手を叩き
体をぶつけ合っていました
男の人たちからは、湯気まで上がっていましたよ~っ
ちなみに、巻いているふんどしを妊婦の腹帯(はらおび)として使用すると
安産になるというご利益もあります。
そして、参拝者にはとっても温かい
『粕汁(かすじる)』も振舞われました。
寒空の下にずっといたので、とってもありがたかったです
粕汁は、だし汁や味噌に酒粕(さけかす)を溶いた汁物です。
法界寺のある伏見は、酒どころでも有名な事から
古くから地域の人に親しまれている料理のひとつなんですね。
さて、裸踊りが終了するのと同時に薬師堂での法要も終了。
今度はお経を唱えながら
参拝者の頭に棒をあて、御加持を行います。
こうして、14日間に及ぶ修正会も無事に終了
みなさんの今年一年の無事を祈願しました。
という事で
チョウライチョウライの掛け声が勇ましい
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