こんにちは京子ですっ。
さて、本日ご紹介する神社・・・!!
命婦稲荷神社(みょうぶいなりじんじゃ)です。
そして、境内には「ある井戸」があるんですけれど
・・・それが鉄輪井(かなわのいど・鐵輪ノ井戸)
その井戸水を飲ませば、その人と縁が切れる!と言われているんです。
さて、突然ですけれど
以前、貴船神社が「丑の刻参り」発祥の地という事をお話させていただきました。
丑の刻参りとは、あの・・・
う~ら~ん~で~や~る~!!
のヤツですね。
これはある言い伝えが元になっているんですけど
それが鉄輪伝説(かなわでんせつ)です。
その昔、宇治の公家の娘である橋姫という女性が
男をとある女性にとられた事から始まります。
すさまじい嫉妬に狂った彼女は、なななんと・・・
貴船神社で7日間に渡り
「妬ましい女を取り殺したいのです、鬼神に変えてください。」と祈り続けたんですね。
男を取られた事が悔しくて悔しくて仕方が無かったんでしょう。。
それを聞いた貴船明神は
「鬼になりたければ姿を変えて、宇治川に21日間身を浸けよ」と言ったそうです。
それを聞いた橋姫は次のような格好をするんですね。
それが・・・
長い髪を5つに分けて角を作る!
顔に朱を、体には丹を塗る!
頭に鉄輪(かなわ)を乗せ、その鉄輪の三つの足に松をつけて火を灯す!
両端に火をつけた松明を口にくわえる!
※鉄輪は火鉢や囲炉裏に立てる、鍋やヤカンを置く台の事です。
もうこれだけで見た目は充分、鬼そのものですよね(汗)
そして、その姿でお告げ通りに21日間宇治川に身を浸し生きながら
鬼となったのですが
その鬼を成敗したのが、あの安倍晴明
鬼になった橋姫をズバっと封印したそうです。
このエピソード、実は謡曲「鉄輪(かなわ)」のベースになっているお話です。
さて、ここでお話を命婦稲荷神社に戻しまして
神社の入り口は・・・
え?ここですか?
というくらいの細い道。
道幅1メートルほどです。
家と家の間、隙間を縫って入って行き
この先を右に曲がると
鳥居を発見!
この鳥居をくぐった先に
冒頭にアップした写真の命婦稲荷神社があります。
※伏見の稲荷社より、江戸時代に勧請しこの地に祀ったものです。
そして、そのすぐ手前にあったのが
鉄輪井(かなわのい)
この鉄輪井は「縁切井戸(えんぎりいど)」とも言われていて
井戸の水を相手に飲ませると、その人と縁が切れるといわれています。
よく見るとペットボトルが置いてあるのがわかりますか?
現在は井戸の水は枯れてしまっているんですけど
こうして水を入れたペットボトルを井戸に供え祈り
持ち帰るようになったんですね。
それを相手に飲ませるという事ですよね・・実際に現在もこうしてペットボトルが置いてあります。
こちらは命婦稲荷神社のすぐ横にあります。こちらの水も縁切り効果があるのでしょうか?
このマークは「宝珠」といいます。
古事記にも登場する日本三大温泉のひとつ「道後温泉(愛媛県)」のマークにもなっていますけど
頭は尖り後ろには火がメラメラと燃えていて
宝物の玉と言われています。
稲荷社の狐が加えているのもこの、宝珠だそうですよ。
では、鉄輪井と鬼と化した橋姫がドコで繋がるのかと言いますと
安倍晴明に追い詰められた鬼と化した橋姫が
この井戸付近で息を絶えてしまったとも言われているからなんですね。
そしてこの地に
鬼と化した橋姫の頭の上に乗っていた「鉄輪」とその霊を弔い
「鉄輪塚」がこの場所に建てられたんです。
昭和10年には、命婦稲荷神社を再建する際に
この井戸の近くから
鉄輪塚の石碑が発掘された事から、この井戸に注目が集まったというワケです。
「鉄輪社」と呼ばれる祠。
石碑が発見された事から、この祠が作られました。
鬼と化した橋姫と縁を切れた(息絶えた)場所がこの井戸であった事から
悪縁切りとしてご利益があるというワケなんですね~
そんな鉄輪井もある命婦稲荷神社の場所はコチラ↓
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