こんにちは、京子です
さて本日は京都の通りの1つである
蛸薬師通(たこやくしどおり)の名前にもなったお寺
その名も・・・
蛸薬師堂(たこやくしどう)でございまーすっ。
私も京都に最初に来た頃、市内を縦横
碁盤の目の如く走る通りの名前を覚えるのに
一苦労しましたし
そもそもなんて読むのかもわからない通りが多い事・・・
この蛸薬師通もそんなひとつでしたね~っ。
では、では
さっそく、蛸薬師と名付けられた由来と合わせて
こちらのお寺をご紹介していきたいと思います
ちなみに、この蛸薬師堂は通称名で
正式には
「浄瑠璃山 林秀院 永福寺」と言います。
ここが作られたきっかけは一人の富豪家!
その名も「林秀(りんしょう)」さん。
だから、林秀院というんですね~
さて、この富豪家である林秀は
比叡山根本中堂(延暦寺)の
「薬師如来」を深く信仰していて
月参り(毎月1回、決まった日に社寺に参詣する月もうでの事)をしていたんですね
しかし、この富豪家の林秀さんも年齢には勝てず
「年をとったもんじゃ・・そろそろ山に登るのも辛くなってきたよぉ・・・・どうしよう??(汗)」
と思っていたんですね。
( ´Д`)うーん、わかります。
だって延暦寺へ行くの・・・京子でも大変でしたもん
蛸薬師堂に入ってすぐにあります鐘楼
それも車やバスが無い時代だったら
尚更ですよね~。
で、困った林秀さん・・。
比叡山根本中堂にあった薬師如来に一言
「どうか薬師如来様のお姿を一体お与え下さい。」
と祈願した。
つまり・・・
頂戴~頂戴~とお願いしたわけなんですね
さすが富豪家・・・やりますねぇ(笑)
すると、どうなったか
なーんと、その夜、夢枕に薬師如来が登場
「昔、最澄が私の姿を彫ってそれを比叡山に埋めてあるから持って帰りなさい。」
と言われたそうなんです。
※ちなみに最澄というのは比叡山延暦寺を開いたお坊さんですよね
言われた通りに薬師如来に告げられた場所を掘ってみると
あら、まぁ不思議
本当に出てきちゃったんですね
というわけで、早速持って帰り
お堂を建立して永福寺と名付けたのが、
この蛸薬師堂の始まりだったのです。
本堂より奥に進むとこの阿弥陀堂が見えてきます。
こちらにも鐘楼もありましたよ~。
これで「蛸薬師堂」の「薬師堂」までは名付けられた理由が
まずは、お分かりいただけましたよね~。
では、次に蛸(たこ)
これはドコから来たのかというと
ズバリっ
チューチュータコかいな!の蛸です。
あの8本足の
ちょっと茹でて、わさび醤油をつけて食べたら最高の
・・・あの蛸です!
あ、・・それはわかっていますよね
うん。。漢字見たらわかりますもんね。
カワイイ・・でも、なぜハチマキをしてるの?(笑)いろんな俗説ありますけど、・・踊ってる様子を表しているとか・・ちゃんとした理由をご存知の方いましたら教えてくださ~い!
では!
その蛸を説明する為に
ここで新たな登場人物をご紹介っ
それが
善光(ぜんこう)という永福寺(蛸薬師堂)のお坊さん。
彼は親孝行なお坊さんとして京の街中に知られていて年老いた母親と2人でこの永福寺(蛸薬師堂)に身を寄せていたんです。
しかし、その母親は重い病気にかかってしまい
息子である善光の必死の看病にもかかわらず
病状は悪化していくばかりでした
どうにかして、病気を治したい
彼は母親に元気を出してもらおうと
母親の食べたい物をプレゼントする事に決めたんです。
こちらの梵鐘は釣っていませんでした。
こちらはお稲荷さん。
善光「お母さん、体の調子はどうだい?今夜はね、母さんの好きなものを食べさしてやりたいと思うんだ。何が食べたい?」
母親「そうじゃなぁ。。蛸。。蛸が食べたいのぉ。。ゴホゴホ。。ゴホゴホ。。」
善光「た・・・た・・・蛸・・ですか!?(汗)」
そうなんです。
昔はお坊さんといえば、肉・魚などを食べる事は禁じられています
もし、万が一町の人なんかに蛸を買っている姿なんて見られた日には後ろ指を差され、罵られ、・・もしかするとお寺にいられなくなるかもしれません
しかし
善光は母親に少しでも元気になってもらいたい一心で
町へと蛸を買いに行ったのでした。
なんと、蛸薬師堂ではアヒルが飼育されていました!ちいさな池もあってアヒルさん涼しそう~
ビクビクしながらも、こっそりと無事に買い物は済ませ、
蛸を大切に木の箱に入れて
「さぁ、あとはお寺に持って帰るだけだ」と
急ぎ足で善光は家路を急ぎました。
蛸を手にお寺に帰る時は気が気でなかったでしょうね(汗)
そして、やっとお寺が見え、その門の前まで来た時でした。
町の人々が声をかけてきました。
町人「善光さん、さっきアンタ・・・ひょっとして蛸を買っていなかったかい?ちょっとその木の箱を見せてごらんなさいよ?」
善光「う・・・うううう・・(汗)」
しまった、見つかってしまったと善光は思いました。
彼は一瞬・・・逃げてしまおうかと考えましたが
「仏に仕える者が逃げてはいけない」と悟り
薬師如来様
どうかこのピンチをお助け下さい
と願いながら正直にその箱を開け、町人に見せたのでした。
(・・・もう、俺は終わりかもしれない)
そう思いながら善光が木の箱を開けたとたん
町人「ん!?
・・・・なんだ、ただの経典か。。」
ん経典
そう思い善光が箱の中を見ると
確かに8巻の経巻が入っていたのでした。
すると、今度は
その経巻が霊光を四方に照らし始めました
ピカーーーピカピカ
町の人々がびっくりして手を合わせ「南無薬師如来」と称えると
なんとこの経巻が
再び蛸の姿に戻って門前にあった池に入り光を放ったのでしたっ
その光は善光の母を照らすと
病気はたちまち回復したそうなのです~
この蛸を左手で撫でるだけで全ての病が癒される「なで薬師」
という事でもちろん絵馬も蛸っ!
見事、病気が治った事により、町の人たちは
この永福寺の薬師如来を「蛸薬師如来様!!」と称するようになったんですね
鈴紐で隠れてますが、この奥にはその蛸薬師如来様がいらっしゃいます。
なるほど~
つまりそこから、蛸薬師如来様のある永福寺を
蛸薬師堂と呼ぶようになったんですね
ふむふむ~。
でも、あれですよね?
このネーミングにびっくりしたのは薬師如来様ですよね。
だって・・・
( ´Д`)自分の名前の前に、まさか「タコ」ってつけられるとは思わないじゃないですかーっ(汗)
そんな蛸薬師堂の場所はコチラ↓
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