こんにちは、京子ですっ。
ちょっとずつではありますが秋の兆しが見えてきた
そんな9月、中秋の名月の今夜
お届けするのは・・・
落柿舎(らくししゃ)です。
柿が落ちるなんとも秋を感じさせるネーミングではありませんか
この落柿舎は、
松尾芭蕉の弟子で芭蕉十哲(特に優れた弟子10人)のうちの
1人と言われる
向井去来(むかいきょらい)の草庵なんです。
この向井去来は
どれくらい弟子の中でも優れていたのかというと
「洛陽に去来ありて、鎮西に俳諧奉行なり」
(京都の去来は西国33ヶ国を治める俳句界のお奉行様だ!) と
芭蕉に言われたほどなんですね
儒学者であり医者でもあった父、向井元升(むかいげんしょう)の子として長崎に生まれた去来はその後、父親と一緒に上京。
そして、芭蕉と出会います。
こちらは入り口側にある石碑
土間の壁にかけられた蓑と笠。今でも向井去来がここに住んでいるかの雰囲気がありますね~
この、「まんが日本昔ばなし」にも出てきそうな雰囲気の漂う落柿舎
京子も興味深々で行ってきました~
さて、この落柿舎という
ちょっぴり変わったネーミングと先ほどもいいましたけれど
詳しくご説明すると
当時、落柿舎の庭にあった40本もの木に実った柿を求め、ある日商人が買い付けをしたんですね。
去来との商談は無事に成立し
翌日、さっそくその柿を取りに来た商人はびっくり
なんと前日の夜に台風で全ての柿が地に落ちてしまっていたそうです
残念ながら商談は流れになったんでしょうね~。
しかし、その柿が落ちた事により
去来はこの草庵を「落柿舎」と名付けたそうです。
どーですか、この見事なかやぶき屋根~。
11月中旬~下旬にかけて、ちょうど紅葉の季節と同じくして
今もこの庵に柿が実ります
※現在は当時よりも少なくなり十数本の柿の木が生えていました。
ちなみに、こちらの柿は「ころ柿」や「やま柿」と呼ばれ、手にすっぽりと収まる小ぶりな柿が特徴で初めて見る方は、その小ささに驚かれるそうです。
えー、
ゴホンっ!
ここで去来が詠んだ一句をご紹介したいと思います
「柿主(かきぬし)や こずえはちかき あらし山」
こずえとはちなみに枝先の事ですね。
あらし山とは嵐山、京都のこの辺りの地名で、その中に落柿舎のある嵯峨野地域が含まれます。
ではでは!
みなさんも気になっているかと思います
そうです、この落柿舎の中はどうなっているのかと言いますと・・・
こちらは本庵。とても綺麗に管理されています。
ちなみに次庵の方では
一般の方でもこの庵で句会席と呼ばれる俳句会を開く事も可能だそうですよ。
そして、お庭には鹿威し
「しかおどし」じゃないですよ~、「ししおどし」です
コーン、コーンと今でも現役の鹿威しを聞きながら・・・
う~んなんとも居心地のいい時間が流れます。
よーし、ここまで来たら・・・
京子も一句詠んでみたくなりました~
(・∀・)ノと、思っていたら・・・
なんと!「投句箱」と呼ばれるものもこの庵には設置されていて
一句詠み投函する事が出来ます
なかなか気の利いた、一般参加型イベントではありませんか~っ!
そして・・・エントリーした句が見事に入選すると
季刊誌「落柿舎」に掲載の上、自宅にも郵送されるとの事です
もちろん、誰でも投句出来ますので
是非この落柿舎を訪れた際は
一句詠んでみてはいかがでしょうか
屋根を中から撮影。天井が高くて気持ち良いです♪
庵の目の前には田畑が広がりのどかな風景に心和みます。
そんな素敵な場所、落柿舎に柿が実る秋に訪れてみてはいかがでしょうか?
落柿舎の場所はコチラ↓
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