メモ2013-01-16
テーマ:祭り・イベント
関連:上賀茂神社 その1 / 賀茂競馬 2010(上賀茂神社) / 上賀茂神社 その2 / 上賀茂神社 その3 / 賀茂競馬 2011(上賀茂神社) / 武射神事 2012(上賀茂神社) / 燃灯祭 2012(上賀茂神社) / 幸在祭 2012(上賀茂神社) / 土解祭 2012(上賀茂神社) / 賀茂曲水宴 2012(上賀茂神社) / 賀茂競馬足汰式 2012(上賀茂神社) / 斎王代以下女人列御禊の儀 2012(上賀茂神社) / 御田植祭 2012(上賀茂神社) / 夏越の大祓 2012(上賀茂神社) / 賀茂の水まつり 2012(上賀茂神社・新宮神社) / 烏相撲内取式 2012(上賀茂神社) / 烏相撲 2012(上賀茂神社) / 鎧着初式 2012(上賀茂神社) / 御棚会神事 2013(上賀茂神社) / 紀元祭 2013(上賀茂神社) / 雛流し 2013(上賀茂神社) / 摂末社春祭 2013(上賀茂神社) / 白馬奏覧神事 2015(上賀茂神社) / 

武射神事 2013(上賀茂神社)

こんにちは、京子です。

今回ご紹介するのは1月16日に

上賀茂神社で行われた

武射神事

武射神事(むしゃしんじ)です


魔除けを目的とした神事で

『鬼』と書かれた的を矢で射抜き

1年間の除災を祈願します。

『鬼』と書かれた的

その昔は、宮中行事として

旧暦の1月15日に行っていたそうです。

しかし明治以降、その行事は途絶えました。


そこで上賀茂神社では、昭和10年頃より

この行事を継承し、行っているんですね


武射神事

では早速、武射神事をレポートしたいと思います

10時半頃に、神職の方をはじめ

今回の神事に参加する『小笠原流』の方々が

境内に入って来られます。

※小笠原流とは、鎌倉時代より続く弓の流派です。弓を使った神事に度々参加されています。その中でも有名なのが下鴨神社で行われている『流鏑馬神事(やぶさめしんじ)』ですよね。詳しくは流鏑馬神事 2011(下鴨神社)の記事をご覧下さい。


本殿へ向かう小笠原流

まずは、土舎(つちのや)にて

お祓いを行った後、本殿へと入ります。

中では祝詞の奏上が行われます。


この他にも

上賀茂神社境内にある多数の摂社や末社に

遥拝(ようはい)をするんですね~

※遥拝とは、遠く離れた場所から拝む事です。


射場へ向かう小笠原流

そして、二ノ鳥居をくぐり

今回のメインステージである『射場』へ移動します。


射場

ではここで、武射神事の流れについて

簡単にご説明させていただきますと・・・


大きく分けて3つの事が行われます。

・蟇目(ひきめ)の儀

音の鳴る蟇目鏑(ひきめかぶら)を矢の先端に取り付け、弓を引き、天地四方の邪気を払います。


・大的式(おおまとしき)

裏に『鬼』と書かれた的を、朱塗りの『丹塗矢(にぬりや)』を使い、打ち抜きます。


・百手式(ももてしき)

前弓(まえゆみ・6人)、中弓(なかゆみ・7人)、後弓(あとゆみ・6人)に分かれて的を狙い、弓を引きます。こちらも同様に、お祓いの意味があります。


蟇目の儀

射場のお祓いが済んだ後

まず最初に『蟇目の儀』が行われ

2人の射手が登場します。


矢の先端には朱色の『蟇目鏑』が取り付けられています

蟇目鏑は、中が空洞になっていて

ここを空気が通る事によって「ポォーーーー」と音が鳴るんですね


ちなみに

この形が蟇蛙(ひきがえる)に似ている事や

木を挽き、削って作る事などから

その名が付いたと言われています。

※木を挽くとは、木を縦向きに、繊維に沿って切る事です。


これを付けて矢を飛ばし、独特の音を鳴らして

邪気を退散させます。

※平家物語にも、蟇目鏑の付いた矢を使ったお祓いの記述が出てくるそうです。歴史ある作法なんですね。


大的式

続いて『大的式』が行われます。

約40メートル離れた的に向かって矢を放ちます


この時に『鬼』と書かれた的が用意され

射手がそれを打ち抜きます。

ちなみに、大的式に使用される丹塗矢は

賀茂社(上賀茂神社・下鴨神社)に

大変ゆかりのある矢なんですよね


何故かと言うと

玉依姫命(たまよりひめのみこと・下鴨神社の祭神)が

ならの小川から流れてきた

丹塗矢を持ち帰った事がきっかけで

賀茂別雷神(かもわけいかずちのかみ・上賀茂神社の祭神)を

お腹に宿し、産んだと言われているからなんですよっ。


こういった理由から

上賀茂神社で行われる大的式では

丹塗矢が使われているそうです。


上賀茂神社の宮司さんを始め

神職の方々5人により、2本ずつ弓が引かれましたっ


では、ここまでの模様を動画でどうぞ!


百手式

そして最後にご紹介するのが

『百手式』です。

※百手式という名前は、10人の射手が10本の矢を射つところから名付けられました。


今回の武射神事では

合計16人の射手がそれぞれ2本ずつ、矢を放ちます。

前弓、中弓、後弓といったグループが順番で登場し

それぞれ横一列になり、順に弓を引いていきます。


蟇目の儀や、大的式もそうですけど

ただ弓を引くだけでなく

細やかな作法(所作)がたくさんあるのも武射神事の

見所の1つです。


例えば

『前紐捌き(まえひもさばき)』と呼ばれる着物の紐をほどく作法

片腕を着物から出す作法

そして、弓や矢の持ち方や扱い方にいたるまで

細やかな動きが決められています


これらの作法を、小笠原流の皆さんは

動きを揃えて、息もぴったりに行います。

弓を引く前から、見応えはたっぷりなんですよっ!


この他にも

それぞれが持っている『弓』にも特徴があります。

何人かの人は、色や模様が違いますよね?


百手式

こちらは後弓の方達ですが

向かって一番左手の方が持っているのは

重藤弓(しげとうのゆみ)と言います。

弓を握る下の部分に28、上に36の『藤』が巻きつけられています。


28は『二十八宿(にじゅうはっしゅく・星座を28のエリアに分ける考え。中国の占星術で用いられ、日本にも影響を与えました。)』を表し

36は『三十六禽(さんじゅうろっきん・36の獣の事であり、十二支を更に3分割にした時間別の守り神で、陰陽道などにも取り入れられている。)』

を表現しているそうで

天と地を象った弓と言われています。


この他にも

3・7・5の順番で藤が巻かれている弓を『相位弓(そういきゅう)』と言い

位の高い人が使う弓なんだそうです。


作法に加え

弓の種類も分かるようになれば

また一段と、見所は増えますよねっ


こうして、12時過ぎまで百手式が行われ

武射神事は終了です


武射神事

最後に、神事に参加された方はお神酒を飲み

記念撮影をしていましたよっ。


そんな武射神事が行われた上賀茂神社の場所はコチラ↓


大きな地図で見る

『武射神事』の関連イベント

最寄の交通案内

 市バス 4・46・67系統 上賀茂神社前(かみがもじんじゃまえ)