メモ2015-06-11
テーマ:京の名水
関連:市比賣神社 / ひいなまつり(市比賣神社) / 春季大祭(市比賣神社) / 女人厄除まつり(市比賣神社) / 重陽祭(敬老感謝)(市比賣神社) / カード感謝祭(市比賣神社) / 

天之真名井

今回ご紹介するのは

京都市下京区にある

市比賣神社(いちひめじんじゃ)の名水


天之真名井(あめのまない)


天之真名井(あめのまない)です!


天之真名井のある市比賣神社

795年(延暦14年)に

藤原冬嗣(ふじわらのふゆつぐ)が

桓武天皇(かんむてんのう:第50代天皇)の勅命により

左京と右京の両京の官営市場である

市座(東市、西市)を守護する目的で

宗像三女神(むなかたさんじょじん)を勧請し

創建したといわれています


全ての御祭神が女神である事から
女性の守り神といわれ
女人厄除けの神社として
知られているんですね


※宗像三女神(むなかたさんじょじん)について詳しくは、美御前社の記事をご覧ください。


宗像三女神が祀られている本殿

宗像三女神が祀られている本殿



創建当初は、西本願寺(にしほんがんじ)のある辺りに

建てられていたそうなんですけれど

安土桃山時代に豊臣秀吉(とよとみひでよし)によって

現在の場所へと移されたといわれています


※元の場所近くにある京都市中央卸売市場には、市比賣神社分社の市姫神社があります。


そんな市比賣神社の天之真名井は
古くから京都七名水の1つに数えられ
旧地にあった際には市比賣神社神宝である
『天之八塩(あめのやしお)』で
汲み上げられた若水(わかみず)を
清和天皇(せいわてんのう:第56代天皇)から
後鳥羽天皇(ごとばてんのう:第82代天皇)
までの27代の間、皇室の産湯として
使われていたそうですよ


そして室町幕府の将軍家は

産湯神として信仰していたと伝わっているんですね~


それにしても27代もの間、使われていたなんて

すごい歴史の長さを感じますよね


また、絵馬を掛けて
口に水を含んで祈願すると
1つの願いが叶うという事から
『一願成就(いちがんじょうじゅ)の井戸』
とも呼ばれています


御神井 天之真名井


ちなみに天之真名井という名称は

古事記(こじき)で

素戔嗚尊(すさのをのみこと)が

天照大神(あまてらすおおみかみ)の

疑いを解く為に行った

誓約(うけい)のシーンに登場します


高天原(たかまがはら)にあった

天の安の河(あまのやすのかわ)の

水の汲めるような所を

美称を使って天之真名井と表現しているですね


そして誓約の際に産まれた神様が

市比賣神社の御祭神である宗像三女神ですから

井戸の名前も天之真名井と

つけられたのではないでしょうか


※誓約について詳しくは、美御前社の記事をご覧下さい。


天之真名井

天之真名井


市比賣神社

こちらに移ってきたからこれまで

天之真名井は1度も枯れる事なく地下60mから

汲み上げられているそうですよ!


こちらは井戸の上に置かれている

『姫みくじ』です!

人形の中におみくじが入っているんですね~


姫みくじ


もともとは運を占うものだったようですけれど

今では願い事を書いて

井戸の上に置いていく人が増えたそうです。


さて、お待ちかねの天之真名井を

実際に少し飲んでみた感想は・・・


まったりとして柔らかく
とっても美味しいお水でした


せっかくの名水なので

どうやって持ち帰ろうかな~?

と考えていたら・・・


持ち帰り用の水汲み場


境内にはなんと

持ち帰り用の水汲み場があるんですね


近年、名水を持ち帰ろうとする方が増えた事から

このような場所を設けたんだそうですよ。

ありがたい話ですよね


そんな名水・天之真名井のある

市比賣神社の場所はコチラ↓

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