メモ2014-03-19
テーマ:神社

俊成社

今回ご紹介するのは

俊成社

俊成社(しゅんぜいしゃ)です!


写真を見てもわかるとおり

近代的な建物の中にあるのがわかりますよね!


この近代的な建物は何かと言いますと

なんと、ホテルなんです!

つまり俊成社はホテルの一角にあるんですよ

※ちなみに少し前は宝石店でした。


俊成社は

藤原俊成(ふじわらのしゅんぜい・としなり)を

祀っている神社で

この辺りの町名(俊成町)の由来にもなっています。

※地元の方には「しゅんぜいさん」と呼ばれて親しまれているそうです。


ちなみに俊成ってどんな人物だったのかと言いますと

藤原定家(ふじわらのていか・百人一首を編纂した人)の お父さんで平安末期最高の歌人なんですよ!

※家が五条通り(現在の松原通り)にあったことから『五条三位』と呼ばれたそうです。


もちろん、百人一首には俊成の歌も収録されています。

「世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる」


現代風に訳しますと

「世の中には悲しみから逃れる方法は無いんだ

思いつめて入った山奥でさえ鹿が悲しく鳴いている」

と言っているんですね。


そして俊成自身も

和歌集の編纂をしているんですよ

それが『千載和歌集(せんざいわかしゅう)』です。

※千載和歌集は、後白河上皇の院宣によって俊成が編纂した勅撰和歌集の1つです。


こま札

ちなみに俊成社のある場所は

かつて彼の烏丸での邸宅があった所と

言われているんですね。


烏丸での邸宅

と疑問を持つ方もいらっしゃると思いますので

少しご説明しますと・・・


俊成はもともと

現在の寺町通松原北西角に住んでいたと言われています。


しかし1180年に起きた火事で

新玉津島神社

こちらは新玉津島神社です。

新玉津島神社(にいたまつしまじんじゃ・現在の烏丸松原)のある邸宅へと

移るんですね~

その後1192年には再び元の場所へと戻ったそうです。

新玉津島神社は俊成の邸宅内にあったと言われています。詳しくは、新玉津島神社の記事をご覧下さい。


邸宅跡の俊成社

現在も残っている俊成社は

火事で移動した時の邸宅跡に

小さな祠を作ったという事が始りのようですよ。


そして俊成と言えば

平忠度(たいらのだたのり・平清盛の異母弟)との逸話が有名です

※俊成は、忠度の和歌の師匠でした。


あるとき、後白河上皇から勅撰和歌集を

作れという院宣が下ります。


しかし源平の戦いが激化すると

勅撰和歌集どころではなくなってしまうんですね。


いよいよ京都を守って

戦うことが出来なくなった平家は

都を捨てて西へと都落ちしていきます。


矢の根門

かつて六波羅にあった平重盛もしくは教盛の邸宅の遺構です。こちらは現在、建仁寺(南門・鎌倉時代の重要文化財)にあり、扉に矢の跡が、多くついていた事から通称『矢の根門(やのねもん)』と言われています。一節には源平の戦いによって出来た傷と言われています。


その後、かつて栄華を誇った

平家の屋敷は

ことごとく火をつけられ

荒れに荒れていました。


そんな中、平家が都落ちしたにも関わらず

平忠度は突然、京都に戻ってくるんですね


そして、俊成の屋敷の扉を

ドンドンドン!と叩きます。


これに俊成の屋敷の人間は

「平家が再び戻って来た!」

と驚きゾッとするんですね


しかし、俊成は

「忠度であるならば問題は無い

家に入れよ!」

といって面会をします。


流石は師匠~!

師弟愛ですよね


その後、忠度は俊成に

「せっかく勅撰和歌集の編纂を命じられたのに

うやむやになってしまい、とても残念です!」


「しかし、再び編纂することになると思いますので

その際には自分の歌を一首でもいいので

入れてください!!」

と鎧の間から

自分の優れた歌百首をしたためた

一巻の絵巻を取り出して、渡したそうですよ!


忠度がどれだけ歌を愛していたのか

わかるエピソードですよね


忠度はさらに

「そうすれば、私はこの国を守る、そんな存在になります!」

と言ったそうです。


俊成はその後、鎌倉時代に入ってから

止まっていた勅撰和歌集の仕事を

再開させます。

その時に彼の歌も漏らすことなく入れるんですね。


そうして完成した和歌集が

千載和歌集なんですよ


しかし時代が時代でしたから

彼の名前は出さず

『読み人知らず』という形で載せられています。


その選ばれた平忠度の歌は

「さざなみや 志賀の都は荒れにしを 昔ながらの 山桜かな」

というもので自分の故郷について詠んだ歌だったんですね。


この逸話は

平家物語の『忠度都落』という話で

大変有名なんですよ


ちなみに11月29日は

俊成の命日という事で

お火焚き祭が俊成社で行われているそうです。


気になった方は、まだ少し先ですけれど

参加されてみてはいかがでしょうか?


そんな俊成社の場所はコチラ↓


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