メモ2013-05-03
テーマ:祭り・イベント

田原の御田(多治神社)

本日は南丹市の日吉町田原地区で行われた

田原の御田

田原の御田(たわらのおんだ)を見に行ってきました


田原の御田が行われる

多治神社

多治神社(たじじんじゃ)は祭神に

大山咋命(おおやまくいのかみ)と

天太玉命(あめのふとだまのみこと)が祀られている神社で

天智天皇の第三皇子・田原左大臣により創祀されたと伝わっています。

※大山咋命は神話に登場する神様で『咋』という字は『杭』の事で境界となる場を神格化した神様です。

※天太玉命は神話に登場する神様で天照大神(アマテラスオオミカミ)が岩戸に隠れた際、引っ張りだすアイデアは何が良いかを占った神様の1人です。


今回、ご紹介する田原の御田

五穀豊穣・家内安全を祈って行われるもので 鎌倉時代後期の1306年に始まったと言われています。

つまり、約700年くらい前から行われていたってことですね


また田原の御田は、アドリブの効いた

セリフのやりとりなどが魅力の1つなんですよ。


現在は国の重要無形民俗文化財に指定されている

大変貴重なものなんですね


では早速レポートしていきましょう。


10時半頃、関係者により本殿で神事が行われた後

11時から田原の御田が奉納されます。


御田は立人(たちうど)と呼ばれる以下の演者によって行われます。

作太郎(さくたろう)と作次郎(さくじろう)

牛役の男の子

牛役の男の子

※牛役は着物姿で、頭に牛の角のように2本の菖蒲(しょうぶ)を付けています。

早乙女

田植えの女の子(早乙女)4人

※早乙女は、頭に折編笠を被り、着物を短く着て赤の蹴出しを見せ、赤たすきを締めています。

歌い手約10人です。


作太郎と作次郎による宣言

まず作太郎と、作次郎が奉納行事の始まりを宣言し

暦を確認します


暦を確認した後、以下の工程で奉納行事が進んで行きます。


日柄改め

日柄改め

作業開始の日を決めます。


籾種改め

籾種(もみだね)改め

籾種を確認します。


池さらえ

池さらえ

田の掃除・整備をします。


種漬け

種漬け

種を水に漬け、発芽させます。


種上げ

種上げ

発芽すると水から上げます。


苗代作り

畦ぬり

畦ぬり(あぜぬり)

田の水が漏れるのを防ぐ為、畦(水田と水田の間)に土を塗り固めます。


水戸切り

水戸切り

水が一定の水準になるように管理します。


種蒔き

種蒔き

種を蒔きます。


ここまでの様子は動画でご覧ください。


鳥追い

鳥追い

苗が育つまで鳥脅しの道具を使い追い払います。


牛買い

牛買い

田を耕すために牛を買いに出掛けます。


田鋤き

田鋤き(たすき)

牛を使い田を耕します。


苗取り

苗取り

育った苗を収穫します。


田植え

田植え

下記の歌を歌いながら田植えが行われます。


田植歌

『朝の田植歌』

「今朝の日はよーんれ

今朝の日はよーんれ

黄金にまさるまた

朝日かなよーんれ

播磨の南の 播磨の南の

笹おい茂るまた

そうや笹を刈らんか

櫓櫂(ろかい・船を漕ぐ所)あげ帆をあげて

風を待つはよーんれ

早乙女衆はよーんれ

早乙女衆はよーんれ

ひるまを待ちやるまた

ふのどはよーんれ」


昼御飯

お昼休憩で配られるお菓子は、かつて煎り豆やアラレだったそうですよ


『午後の田植歌』

「つばくろが巣をかけたーよ

いまはこの稲に

七穂に八枡 八穂に九枡

日のくれの こがらすは

このぬれ色は いろいろとなーる

あの日をごろじ

山の端にかかるは

日も入るは のもいれ

月の出させたまえた」


見廻り

実り具合を確認します。


刈り入れ

刈り入れ

稲を収穫します。


刈り終り

刈り終り

稲架(はさ)と呼ばれる稲を乾燥させる道具に稲をかけていきます。


残りの様子はこちらの動画からご覧ください。


以上を1時間程かけて行い

無事、田原の御田が奉納された事を

作太郎と作次郎が関係者に報告して終わります。


屋根には菖蒲とヨモギ

ちなみにこの日、本殿・拝殿、摂末社の屋根には

菖蒲とヨモギが魔除として置かれているんですよ


そんな田原の御田が行われた多治神社の場所はコチラ↓


大きな地図で見る


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