メモ2013-01-03
テーマ:祭り・イベント
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新春奉納狂言 2013(北野天満宮)

こんにちは京子です

今回ご紹介するのは1月3日に

北野天満宮で行われた・・・

新春奉納狂言(しんしゅんほうのうきょうげん)です


初詣に合わせ、北野天満宮では書初めなど

様々なイベントが行われます。


神楽殿

その中の1つが境内の

神楽殿にて行われる狂言の奉納です。


毎年、茂山忠三郎社中によって行われていたそうですが

現在は息子さんである良暢(よしのぶ)さんにより主催されています。


新春奉納狂言の演目

では13時より始まった

新春奉納狂言の演目(全7演目)を紹介していきたいと思います


『末広かり』

末広かり

主人が「都へ行って、末広かり(扇)を買って来い。」と

家来の太郎冠者(たろうかじゃ)を使いに出すお話です。


末広かりを買いに都に来た太郎冠者でしたが

『末広かり』という言葉しか覚えておらず

それが一体何なのか分からなくなってしまっていたのです


どうしたらいいものか迷っていた時に

1人のすっぱ(詐欺師)と出会います。


すっぱは、いい獲物が見つかったと

太郎冠者を騙し、扇ではなく

「末広かりとは、この傘の事だ。」と説明し

1本の傘を買わせたのです。


これに加え、すっぱは

「もしも主人の機嫌の悪い時には、このお囃子をしなさい。」と

機嫌を直す為のお囃子を、太郎冠者に教えました。


こうして太郎冠者は

「無事に末広かりが買えた!」と、意気揚々と

主人に傘を渡しますが

当然、激怒されてしまいます


しかし

すっぱから、教えてもらったお囃子を始めると・・・


やがて主人も機嫌が直り

2人して楽しくお囃子をして、お話は終わりました


間違えて傘を買ってしまったのに

結果的には、ハッピーエンドでしたね

※末広がりという事から縁起が良く、毎年『新春奉納狂言』の最初に行っている演目なんですよ。


ちなみに

演目の多くは、主人と家来の太郎冠者が出てくるお話です。

太郎冠者はずる賢い反面、ちょっぴり間抜けで

とても人間らしい部分が描かれているキャラクターなんですよ。


『口真似』

口真似

美味しい酒を貰った主人が

「一緒に酒が呑める、良い相手を知らんか?」と

太郎冠者に聞いた事から、お話は始まります


そこで太郎冠者が連れて来た相手とは

なんと・・・酒乱で有名な男だったのです!


客人の酒乱ぶりを知っていた主人は

酒を呑む前に

早々に帰ってもらおうと、考えを練ります


こうして主人は、太郎冠者を使い

「ワシの言う通りにして客をあしらえ。」と命令しますが

太郎冠者は言葉の意味を勘違いして

主人の一挙一動を全てモノマネしてしまいます。


それを正そうと主人が太郎冠者を怒ると

太郎冠者はそれすらもマネして、客人を怒ってしまいます。


太郎冠者を怒る主人と

怒った主人を真似て、客人を怒る太郎冠者の

掛け合いが、とても面白いお話です


『棒縛(ぼうしばり)』

棒縛

主人は、次郎冠者(じろうかじゃ)が

自分の留守中に勝手に酒蔵に入り

酒を盗み呑みする事を知っていて

なんとかしようと、策を練ります。


そこで主人は、太郎冠者を呼びつけ

「何か良い案はないか」と訊ねたのです。


すると太郎冠者は

「次郎冠者は、日頃から棒の稽古をしております。

それを披露させている間に

棒と一緒に縛り上げてはいかがでしょう

と答えたのでした


こうして主人は

太郎冠者を使い、次郎冠者を呼びつけ

彼の得意な棒さばきを披露させている間に

太郎冠者と協力し

棒と一緒に次郎冠者を縛りつける事に成功します。


しかし

ここで主人は

なんと、太郎冠者も後ろ手に縛ってしまうんですね!


そうなんです。


実は太郎冠者も次郎冠者と一緒になって

こっそり酒を盗み呑みしている事を

主人は知っていたのです


太郎冠者は主人に対して

「縄で縛られては、いざ盗人が来ても、捕まえる事が出来ないではないですか!」

と訴えますが

「そのままで留守番をしておれ!」と一喝されてしまいます。


結果的に2人は縛られた状態で

留守番を任せられます。


その後

「酒でも呑まねばやってられぬ!」と

酒を飲む事を考えます。


次郎冠者は両手が不自由な状態で

案山子のような姿でしたが

手首だけは動かす事が出来ました。

なんとか酒蔵の扉を開け

2人で協力し、酒を呑み始めるんですね。


そんな

どうしようもない彼らの姿が描かれているお話です。


散々、酒を呑み

酔っ払った2人は、覗き込んだ杯に

こっそり帰って来ていた主人が

写り込んでいたにも関わらず

「不思議な事もあるもんだなぁ~。」と

呑気な事を言いながら、謡いだす始末。


ここで主人の怒りが爆発し

それによって目が覚めた2人は慌てて逃げ出し

主人がそれを追いかけ、お話は終わりました。


『末広かり』『口真似』『棒縛』の模様を、動画でご覧下さい。


『鎧』

鎧

※こちらの演目は、狂言を語りで表現しています。

今度、開催される

『持ち物の自慢大会』のお題が『鎧』であった事から

主人は太郎冠者に鎧を買って来るように命じます。


実は、この時

戦の無い太平の世が続いた為

主人は鎧というものを書物でしか読んだ事が無かったのです。


これに加え、太郎冠者は

鎧という言葉すら聞いた事も無い有様だったんですね。


ですが、お金持ちで見栄張りだった主人は

持ち物自慢大会に出場し

立派な鎧を皆に見せて、威張りたい為に

太郎冠者に都へと買いに行かせたのです。


鎧が何なのか分からない太郎冠者は

「鎧は無いかー?」と声に出して歩いてみる事に。


そこに、1人のすっぱが近付きます。

すっぱは何も知らない太郎冠者を騙してやろうと

鎧について書かれた紙を読んで聞かせ

「この紙を頭に当てれば兜になり、手にあてれば小手(こて)になる。」

などと説明し、鎧ではなく

その紙を売り渡したのですね。


そして「縅(おどし・鎧の肩などの部分に見られる、糸で装飾された模様。)」は

と太郎冠者が聞くと

すっぱは1つの箱を手渡しました。


主人は

都から帰って来た太郎冠者に対して

「無事に鎧は買えたか?」と訊ねます。


太郎冠者は、買った紙を主人に読み聞かせ

教えられた通りに、紙を頭に当てたりして

説明し始めました


そして、最後に縅として

受け取った箱を開けてみると・・・


なんと、とっても怖い鬼のお面が出てきたのです

つまり縅で無く

・・・『脅し』だったのですね


最後は

太郎冠者が、このお面を付けて主人を脅かし

今度は主人がお面を奪い取り脅し返すというお話で

鎧を知らない2人が滑稽に描かれた演目です。


ちなみに

語っていらっしゃるのが主催の茂山良暢さんです。


この演目の語りは

お父さんもよくやってらっしゃったみたいですね。


『茶壺』

茶壺

すっぱが、酔っ払って寝ている男の背中に背負っている

茶壺を奪い取ろうとするお話です

茶壺を盗もうとしている事に気付いた男は

すっぱと茶壷の取り合いになってしまいました。


そんな2人のもとに

仲裁役として目代(もくだい・代官)がやって来ます。


目代は、どちらが本当の持ち主なのかを試す為に

「壺には何が入っているのか

など、様々な質問を2人に投げかけたのです。


すっぱは、さも自分が持ち主だと振舞う為に

男の言っている事を、必死に真似します。

その滑稽な姿が面白いお話です


最後には、すっぱが真似出来ぬよう

同時に質問に答える事になってしまい

いよいよ、すっぱの嘘がバレると思った

その瞬間・・

「論ずる物は中より取れ。」

と言い残し、最後は目代が茶壷を奪い取り

帰ってしまいました。

※『論ずる物は中より取れ』とはことわざです『相争っている時は、第三者が中に入ってそれを取ってしまえ』という意味


観客は

すっぱと男のどちらが茶壷を手にするんだろうと

想像していましたが

まさか、仲裁役の目代が持っていってしまうとは

少し意外だったのではないでしょうか?


『清水(しみず)』

清水

茶の湯の会を開く事になっていた主人は

野中の清水(熊野詣の人々の喉を潤したと言われる水)で

茶を煎れると良いと聞き

太郎冠者に、その水を汲んでくるように

言った事からお話は始まります


しかし

太郎冠者は

その日、すでに夕方だった事もあり

茶会の度に

時間を問わず、水汲みに行かされては面倒だと思い

「今夜はもう遅いです。こんな時間ですから、明日行きますよ。」

と言ったのです。


しかし、主人はそんな事は承知せずに

太郎冠者を水汲みへ行かせたんですね。


太郎冠者は、どうにかしてさぼってやろうと

道の途中で

鬼に襲われたフリをして桶を隠し

家まで駆け足で帰り

大声で「鬼が出ました!」と、主人に嘘をついたのです。


しかし主人は

「桶は大事な家宝だから、自分で取りに行く!」と言い出しました。


嘘がバレては困ると、慌てた太郎冠者は

先回りをして

鬼の仮面をかぶり、主人を騙す事にしたのです。


こうして

一度は、上手く主人を騙し

追い返す事に成功するんですね。


しかし、鬼から逃げ帰って来た主人は

鬼が太郎冠者をひいきにした事や、その声が太郎冠者に

似ている事に気付き

真実を確かめる為に、再び鬼のもとへと向かいます。


再び主人を騙そうとした太郎冠者でしたが

今度はバレてしまい

鬼の面を取られ、主人に追い込まれてしまうお話です。


『福之神(ふくのかみ)』

福之神

2人の信者が

年籠(としごもり・大晦日の夜、神社や寺にこもり、新年を迎える事。)の為に

神社にやって来た所から、お話が始まります。

2人は参拝を済ませ、日が変わる頃

「福は内、鬼は外~!」と、豆を撒き始めました。

※旧暦では立春を1年の始めと考えていたので、節分を大晦日とし、豆を撒いていたんですね。詳しくは追儺式鬼法楽 2011(廬山寺)の記事をご覧下さい。


すると突然、福の神が

高笑いをしながら、2人の前に現れたのです


福の神は

お供えされていた酒を、松尾の神(有名なお酒の神様)など

日本の神々に捧げた後

ごくりと飲み干してしまいます。


2人は、福の神に

どうか豊かにしてください!と、お願いをしたんですね。


ところが

「豊かになるには元手がいるぞ?」と言われてしまいます。


そこで2人は

「元手がないから神様の力を借りようと神社に来たんだ。」

と、反論したのです。


すると福の神は

「豊かになるという事は、米やお金などの力でなく、心の持ち方だ。」と解き

早起きに始まり

人付き合いを大切にする事や

夫婦仲良くいる事が大事なのだと説明したんですね。


そして最後に

「我々、神様にしっかりとお酒を捧げておけば

もっと楽しく、豊かになるぞ!」

と言い放ち、再び大きな声で高笑いをします。


自分達へのお酒を忘れないでねという辺りが

少し、チャーミングですよね~


そんな

福の神の豪快な笑い声が、幸せを招き入れる

とても縁起の良いお話です。

※こちらの演目も、『末広かり』と同様に、毎年行われています。


『鎧』『茶壺』『清水』『福之神』の模様を、動画でご覧下さい。


こうして、最後も

正月に相応しい演目で締めて

約2時間におよぶ狂言奉納は終了しました。


そんな新春奉納狂言が行われた北野天満宮の場所はコチラ↓


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 京福電車(嵐電) 北野線 北野白梅町駅(きたのはくばいちょうえき)
 市バス 10・50・51・55・203・101洛バス・102洛バス系統 北野天満宮前(きたのてんまんぐうまえ)


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