メモ2012-01-17
テーマ:お寺
関連:両足院 その1 / 両足院 その2 / 両足院 その4 / 

両足院 その3

こんにちは京子です。

本日ご紹介するお寺は現在特別公開中の・・・

両足院(りょうそくいん)です。

※ちなみに、両足院の両足は仏の尊称のひとつである「両足尊」(二つの足をもつものの中で最も尊い者の意味)から取られたんですね。


建仁寺の境内塔頭となる両足院は

通常非公開なんですけれど

新春・夏・秋と年に数度

期間限定で公開される寺院です


数々の見所や寺宝がありますけれど

今回、京子がじっくりご紹介したいのが・・・

『雪梅雄鶏図(せつばいゆうけいず)』です

江戸時代中期の絵師であり、京都出身の

伊藤若冲(じゃくちゅう)によって描かれた掛け軸です。

※実物はもちろん撮影禁止なので立て看板を撮影しました。看板の下半分が『雪梅雄鶏図(せつばいゆうけいず)』になります。上半分は同じく公開されていた長谷川等伯の襖絵です。


という事で本日は

絵師『伊藤若冲』についてお話したいと思います


雪梅雄鶏図(掛け軸)を見ればお分かりかもしれませんが

彼の作品のモチーフの多くは「鶏」なんです。

そして、もうひとつ特徴的なのが

細部にまで拘り綿密に描く画力の高さです。

描写は天才の域に達しているとも言われています


山門を潜り参道を歩きます。左手には白砂、右手には松がとても綺麗でした。


『雪梅雄鶏図』を近くで改めて見ましたけれど

保存状態も良く

伊藤若冲の筆さばきがものすごく伝わってきます

尻尾を上げた仕草は躍動感がとてもあり

写真では伝わりませんけれど

鶏の足や表情、後ろに咲く山茶花(サザンカ)にいたるまで

細かい描写が施されています。


単なる実写ではなく独創性が入り混じった構図は

現代で言うコラージュの技法も取り入れられています。


参道を歩くと突き当たりには唐門があります。


伊藤若冲は1716年に

京都の錦市場にある青物問屋(野菜の卸業者)の

跡継ぎ息子として生まれました


商人としての人生をスタートしますけれど

仕事にはあまり熱心ではなく、酒も飲まなければ、女遊びにも関心がなかったようです。

20代後半から絵を描き始め、どんどん没頭していきました。


絵は狩野派(室町から江戸時代まで画壇の中心的存在の一派)に学び

その後、中国絵画を模写するようになりました。


しかし、日本では見た事もない動物ばかり描いても

彼らを越す事が出来ないと感じたのでしょう。

実物を写生するようになったそうです


庭にいる鶏を一日中、じーーっと観察し

頭から尾に至るまで細かく模写をしました。


参道の左手には庫裏(くり)があります。ここから中へ上がる事が出来ます。


40歳になり、家督を弟に譲った後

いよいよ絵師として本格的に活動します

※両足院の「雪梅雄鶏図」はこの頃の作品だそうです。


有名なものでは

10年近くをかけて完成された『動植綵絵(どうしょくさいえ)』と呼ばれる

30にも及ぶ作品集。

描かれているモチーフは鶏が圧倒的に多いですけれど

他にも数々の植物、そして孔雀やガチョウや小鳥なども登場します



伊藤若冲の綿密な写生はすさまじく

通常、絹地(紙ではなく絹に描いていました)は

裏側からも同じ色を塗りますが

若冲は紅葉を描く際に

一枚一枚の紅葉を細かく表現する為に

表に赤、裏に橙色(だいだいいろ)を塗ったり

時には裏から赤だけを塗ってピンク色を表現しました。


『鳳凰』を描いた際には金色を表現するのに

金泥(こんでい・金粉を溶かしたもの)は使わずに

白色と黄色と黒を混ぜ、光の反射を取り入れ

金色を表現していました


色彩の魔術師とも言われる若冲は

発色の効果を完全に知り尽くした上で

こうした技法を編み出したのです。


お堂の渡り廊下には坪庭『閼伽井庭(あかいにわ)』があります。


もちろん、描写力も高く

鶏などの羽根は、1本が1ミリにも満たない細い線を沢山重ね合わせ

まるで本物とウリ2つのものを描き出します。


色彩画だけでは飽き足らず、水墨画の作品も多く残しています。


彼は、和紙ではなく宣紙(せんし)と呼ばれる紙を使い

筋目描き(すじめがき)という手法を多様しました


これは輪郭を線で引かずに

墨をにじませ、その境界線を白く残し輪郭や模様を表現しました。

鱗や花びらなどの細かい模様までこうして描かれたのです。


もちろん、墨は染み込むスピードにも気を配らなければいけません。

繊細な線を手早いスピードで描き数百回と筆を重ね

体や手足に至るまで墨のにじみ具合を把握していたと言われているんですね。


池泉回遊式庭園には水月亭(すいげつてい)と臨池亭(りんちてい)の2つの茶室もあります。


そんな若冲は

85歳と長寿を全うし、作品を数多く残しました。

※彼のお墓は相国寺と石峯寺(せきほうじ)にあります。


海外でも評価が高く

ニューヨークにおいて

江戸時代の画家の中で

単独作品による個展が行われたのは

葛飾北斎や伊藤若冲など数名だけだそうですよ~

ちなみに両足院の特別公開は

1月の22日までです。

是非、若冲の描いた『雪梅雄鶏図』をご覧になってはいかがでしょうか

そんな両足院の場所はコチラ↓


大きな地図で見る

最寄の交通案内

 京阪電車 京阪本線 祇園四条駅(ぎおんしじょうえき)
 市バス 206系統 東山安井(ひがしやまやすい)

1 ■伊藤若冲は偉大!

こんばんはo(^-^)o 

京子さんo(^-^)o 

両足院は昨年に行った事ありましたが、「雪梅雄鶏図」は初めて知りました。

直接目にしたいですねo(^-^)o 

感動するのでしょうね。

伊藤若冲は京都検定にも出ましたね。

狩野派と肩を並べる程偉大な絵師と思います!

余談ですが、夏の半夏生の庭園特別公開も魅力ですよo(^-^)o 

半夏生が綺麗ですよo(^-^)o 

アムロさん 2012-01-17 23:34:53

2 ■Re:伊藤若冲は偉大!

>アムロさん
写真を撮ることが出来ないので、看板を写しましたけれど
やっぱり本物は凄かったです(°∀°)b

半夏生の時期もいいですよねo(^-^)o
白いはなびらの部分が、実は「葉」だったなんてビックリです。
私も去年訪れて記事にしたので、よかったらご覧下さいな♪
http://xn--it-e83a0d6ae29c5fndsh3d5554by1fx3cnz8bsv5b8g9c6mxdxm1a.com/kiji.html?entry=2011-07-04-01

京子 2012-01-18 18:29:37


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