今回ご紹介するのは

京都市中京区にある

新京極七不思議巡り
(しんきょうごくななふしぎめぐり)です!


京都には七不思議と呼ばれる場所は

いくつもあるのですけれど

その中でも今回は新京極の七不思議を

一挙まとめてご紹介したいと思います


ちなみに新京極通(南北の通り)は
1872年(明治5年)に
京都府2代目知事である
槇村正直(まきむらまさなお)が拓いた通りで
かつて大阪の千日前、東京の浅草と共に
日本三大盛り場の1つに数えられたんですよ♪


新京極は映画館や芝居劇場

浄瑠璃(じょうるり)、寄席(よせ)、狂言(きょうげん)

また、お土産物屋、飲食店等の

あらゆるお店が建ち並ぶ繁華街だったんですね


それでは早速ご紹介させていただきます

※順番は50音順です。


■安養寺の倒蓮華の阿弥陀如来(あんようじのさかれんげのあみだにょらい)


新京極七不思議「安養寺の倒蓮華の阿弥陀如来」

場所:京都市中京区新京極蛸薬師下東側511


安養寺という名前のお寺は

実は、他にもあるんですけれど

『逆蓮華の阿弥陀』を安置しているのは

新京極の安養寺です


こちらの逆蓮華の阿弥陀如来立像は

新京極七不思議の1つに数えられ

通常のものとは違って

ちょっと不思議なんですね~


何が不思議なのかと言いますと・・・


ご本尊の阿弥陀如来立像の台座が
なんと!蓮の花を下向きにした
逆さ向きのものとなっているんですよ~


普通、蓮の花は

上向きになっているものですよね


この事から安養寺は

通称・蓮華寺(さかれんげじ)』とも

呼ばれているんです♪


でも、どうして逆さ向きの台座になっているんでしょう?


それは阿弥陀如来立像が完成した際

老婆が阿弥陀如来立像を台座に乗せると

なぜか台座にヒビが入ってしまったそうです


仕方無く別の台座を用意し

阿弥陀如来立像を安置するんですけれど

やはり台座にヒビが入ってしまうんですね


その後も同じようにヒビが入り

結局、3回も台座にヒビが入ってしまったそうです


その後、老婆の夢枕に
阿弥陀如来が現れ、通常の台座とは違う
蓮の花を下向きにした物を
作るよう言ったといわれています。


阿弥陀如来は

「往生する際、男性は蓮の花が
上向きに咲くけれど
女性は下向きに咲くので
往生できないというものもいる。
私は女性が往生出来る事を証明する為に
蓮の花を通常とは逆向きにする。
この逆の台座で往生出来る証拠としなさい。」

という理由だったそうなんですね


これは古来、仏教では

女性は往生できないという事が

広まっていたそうなんですけれど

阿弥陀如来は、そんな事は言ってなくて

誤った考えを正す為

その証拠として逆さの台座を作られたと

いわれているんですよ

※詳しくは、安養寺(蓮華寺)の記事をご覧下さい。


誓願寺の阿弥陀如来(せいがんじのあみだにょらい)


新京極七不思議「誓願寺の阿弥陀如来」

場所:京都市中京区新京極通三条下る桜之町453


誓願寺は、新京極通に面して建っている

浄土宗西山深草派の総本山です!


枕草子(まくらのそうし)で知られる
清少納言(せいしょうなごん)や
和泉式部(いずみしきぶ)といった
女性から深い信仰を集めた事から
『女人往生の寺』と称されているんですね


そんな誓願寺の阿弥陀如来は

新京極七不思議の1つに数えられているんです


と言っても今の阿弥陀如来坐像ではなく

以前、安置されていた阿弥陀如来の事なんですね。


その阿弥陀如来は、江戸時代の医学者

山脇東洋(やまわきとうよう)に由来するもので

東洋と言えば、日本で初めて人体解剖をした人物です


そんな東洋の夢枕にある時
解剖された死刑囚が現れたそうで
「私は無実の罪で死刑になった。
それに解剖までされてしまった。
これでは私はいつまでたっても
成仏する事が出来ない!」
と言うんですね


それに対して東洋は

「解剖は医学の為に役立てられた。
これは解剖された人がいたからだ。」

という事で、死刑囚の霊を沈める為

阿弥陀如来像を造って、誓願寺に寄進したそうです


その寄進した阿弥陀如来像には
解剖によって内臓を失われた
死刑囚をおもってか
胎内に内臓があったといわれています。


内臓のある阿弥陀如来像とは

一体どんなものだったのか気になりますけれど

残念ながら1864(元治元年)の蛤御門の変

(はまぐりごもんのへん:禁門の変)で

焼失してしまったそうです


誓願寺の迷子の道しるべ(せいがんじのまいごのみちしるべ)


新京極七不思議「誓願寺の迷子の道しるべ」

場所:京都市中京区新京極通三条下る桜之町453


誓願寺の門前には
新京極七不思議の1つに数えられる
石造の『迷子道しるべ』があります


警察のなかった江戸末期から明治中期

迷子が深刻な問題になっていた時代に

この石に紙を張って情報を交換したそうですよ


正面には『迷子みちしるべ』

右側に『教しゆる方』、左側に『さがす方』

と刻まれ、迷子や落し物の場合には

左側のさがす方へ

迷子を知る方や落し物を拾った場合には

右側の教しゆる方の方へ

情報を書いた紙を貼り付けたそうです


現在のものは、1882年(明治15年)に

建てられたものです。


誠心院の和泉式部の墓と軒端の梅(せいしんいんのいずみしきぶのはかとのきばのうめ)


新京極七不思議「誠心院の和泉式部の墓と軒端の梅」

場所:京都市中京区新京極通六角下る中筋町487


誠心院は、平安時代に
藤原道長(ふじわらのみちなが)が
恋多き女と言われた女流歌人
『和泉式部(いずみしきぶ)』に
庵を与えたのが始まりといわれています


和泉式部といえば・・・

源氏物語で有名な紫式部(むらさきしきぶ)から

「恋文や和歌は素晴らしいが、素行には感心できない」

と言われたり・・・

藤原道長(ふじわらのみちなが)から

「浮かれ女」

と扇に書かれたり・・・


当時の有名人の間で話題に上るほど

男性と浮名を流した人なんですね!

つまりモテにモテたというわけなんです

※和泉式部について詳しくは、和泉式部ゆかりの地巡りの記事をご覧ください。


和泉式部のお墓と伝わる供養塔

和泉式部のお墓と伝わる供養塔


そんな誠心院には

新京極七不思議の1つに数えられる

和泉式部の墓と軒端の梅というものがあります


式部のお墓がどうして
七不思議に数えられるのかは
ちょっとわからないのですけれど
その式部のお墓の側には
式部が愛したといわれる軒端の梅も
植えられていたといわれています。


染殿院の地蔵尊(そめどのいんのじぞうそん)


新京極七不思議「染殿院の地蔵尊」

場所:京都市中京区新京極四条上中之町562


染殿院は、平安時代の808年(大同3年)に
弘法大師(こうぼうだいし)空海(くうかい)
が創建したと伝わっていて
建てられた当初は空海が
十住心論(じゅうじゅうしんろん)と呼ばれる
著書を著した場所だったことから
『十住心院』と呼ばれていたみたいです


そんな染殿院には、新京極七不思議の1つに数えられる

ご本尊の地蔵尊が安置されているんですね


文徳天皇(もんとくてんのう・第55代)の皇后で

染殿と呼ばれた藤原明子(ふじわらのあきらけいこ)が

ご本尊に祈願したことにより

赤ちゃんを授かったという事から

地蔵尊は染殿地蔵と呼ばれ

お寺も染殿院と呼ばれるようになりました


こういった経緯から染殿院

子授けや安産にご利益があると信じられています


その染殿地蔵は
珍しい裸のお姿の木彫裸形立像で
普段は見る事が出来ない秘仏とされ
ご開帳は50年に1度!となっているそうです


裸形の地蔵尊は京都では

染殿院だけにしかないようです


ちなみに裸形像には、新しい衣を着せ替えて

生きているように拝むという信仰があるみたいです。


■たらたら坂


新京極七不思議「たらたら坂」

場所:京都市中京区新京極通三条下る


たらたら坂は、東西の三条通(さんじょうどおり)から

新京極通に入る坂道の事で

新京極七不思議の1つに

数えられているんですね~


新京極通の東にある
河原町通(かわらまちどおり)や
西にある寺町通(てらまちどおり)には
このような坂は無く
どういうわけか新京極通にだけ
ゆるやかな坂があるんですね


どうしてこの場所だけが

坂道になっているのか詳しい理由がわからず

この事が新京極七不思議の1つに

数えられているというワケです


■長仙院の未開紅の梅(ちょうせんいんのみかいこうのうめ)


新京極七不思議「長仙院の未開紅の梅」

場所:京都市中京区六角町通河原町西入る松ケ枝町471


長仙院は、浄土宗西山深草派の寺院で

通常非公開となっています。


創建についての詳しい事は
わかっていないそうなんですけれど
1864年(元治元年)に起こった
蛤御門の変(禁門の変)による火災である
どんどん焼けで焼失したんですね


その後、再建され現在に至ります。

平安時代の陰陽師として知られる

安倍晴明(あべのせいめい)の木像がある事でも

知られているんですよ


そんな長仙院には

新京極七不思議の1つに数えられる

未開紅の梅があります


境内に植えられている
未開紅の梅は、蕾(つぼみ)の時は
紅色をしているんですけれど
開花するとなぜか
白い花になっているんですね


蕾は紅色で花が白色とは

なんとも不思議な梅の木ですよね~♪


という事で、今回は新京極通七不思議を

ご紹介させて頂きました♪

ご興味のある方は一度

足を運ばれてみてはいかがでしょうか


そんな新京極通七不思議巡りの場所はコチラ↓

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