今回は、京都に古くからある伝説を

いくつかご紹介したいと思います!


京都は、『魔界』と
表現する人がいるくらい
数々の伝説が各地に伝わっている
場所でもあるんですね


そしてそういった伝説は、うわさ話程度で終わらずに

能や狂言に取り入れられたりするものもあるんですよ


あなたの知らない京都が

まだまだあると思いますよ~

それでは早速、ご紹介していきましょう


・称念寺の猫の恩返し(しょうねんじのねこのおんがえし)


称念寺

場所:京都市上京区寺之内通浄福寺西上る西熊町275


称念寺は、西陣(にしじん)にある

浄土宗のお寺で通称『猫寺(ねこでら)』とも

呼ばれています


江戸時代に松平信吉(まつだいらのぶよし)が

建てたと伝わっているんですけれど

信吉が亡くなった後

次第に松平家と疎遠となって

称念寺の300石あった寺領が

途絶えてしまったそうです


その時の和尚であった還誉上人は

その後、毎日、信者等の家を巡って

食料や金品を寄付してもらう

托鉢(たくはつ)に頼っていました。


そんな和尚には
一匹の愛する猫がいたんですね


生活はとても苦しかったけれど

決して愛猫を手放す事はありませんでした。


そんなある夜
和尚が托鉢から疲れ果てて帰ってくると
本堂の側で美しい姫が着物をまとって
舞っているではありませんか!


一瞬驚いた和尚なんですけれど

すぐにその姫の正体を見破ります!


月明かりで本堂の障子に

ボーっと映し出された姫の影が

なんと!自分がかわいがっている

猫のものだったんですね


和尚はすぐさま

「お寺がこんな状態だというのに
のんきに舞っている場合か!」

と激怒し、猫を追放してしまったそうです


それからしばらくたったある夜

猫が和尚の夢枕に立って

「明日、寺を武士が訪れます。
その武士を丁重に持てなせば
お寺は再び隆盛します。」

と告げたそうです


翌日、猫のお告げどおり

松平家の武士が現れて、亡くなった姫を

お寺に葬って欲しいと言われ

その後、松平家と復縁を果たして

お寺は以前よりも栄えたというんですね


つまり!今まで和尚に
かわいがられていた猫が
お寺の為に恩返ししたというワケです!


蓮光寺の首切り地蔵(れんこうじのくびきりじぞう)


首切り地蔵

場所:京都市下京区富小路六条上


蓮光寺には、首切り地蔵とも呼ばれる

なんとも恐ろしい名前の

お地蔵さんが安置されています


首切りなんて呼ばれているので

てっきり首を切るお地蔵さんかと思いきや

なんと!その逆なんですね


なんでもこのお地蔵さん
盗賊から信者を守って身代わりに
首を切られたといわれているんですよ!


首を切るんじゃなくて

切られたお地蔵さんだったというワケです


そんな首切り地蔵には

他にも逸話がありまして・・・


平安時代、平清盛(たいらのきよもり)の乗る馬が

この辺りの六条河原に差し掛かった時

急に動かなくなったそうです


不思議に思い、辺りを掘ってみると
このお地蔵さんが出てきたというんですね。


馬が止まったという事で

『駒止地蔵尊(こまどめじぞうそん)』とも

呼ばれています


命婦稲荷神社の鉄輪の井戸(みょうぶいなりじんじゃのかなわのいど)


命婦稲荷神社

場所:京都市下京区堺町通松原下ル鍛冶屋町


命婦稲荷神社の境内には

鉄輪井(かなわのいど・鐵輪ノ井戸)と

呼ばれる井戸があります


実はこの井戸
『丑の刻参り』の元になったお話である
『鉄輪伝説(かなわでんせつ)』に
由来する井戸なんですよ!


ちなみに丑の刻参りとは

午前1時~3時の丑の刻に

神社等の木に憎い相手の髪の毛を入れた

藁人形を打ち込むという誰もが知っているアレの事で

その元になったのが鉄輪伝説なんですね


その昔、夫を別の女性にとられた

橋姫(はしひめ)という女性がいました。


彼女は、その女性の事を恨み

取り憑いて殺してやろうと考えるんですね


そして貴船神社(きぶねじんじゃ)の
神様である貴船明神に
自分自身を鬼神に変えてもらうよう
お願いしたそうです


すると貴船明神は

「鬼になりたければ姿を変えて
宇治川に21日間身を浸けよ!」

と彼女に伝えます。


その後、橋姫は

長い髪を5つに分けて角を作り

顔に朱に塗り、頭に鉄輪(かなわ)を乗せ

その鉄輪の三つの足に松をつけて火を灯し

両端に火をつけた松明を口に咥えるといった異様な姿で

21日間宇治川に身を浸して

生きながら鬼に化けたのでした


けれど陰陽師で知られる

安倍晴明(あべのせいめい)によって退治され

この井戸の付近で息絶えたといわれています


その事からこの鉄輪井の事を
『縁切井戸』として
井戸の水を相手に飲ませると
その人と縁が切れると
伝わっているんですね。


丑の刻参りに

元ネタがあったなんて、知らなかった方も

いらっしゃるんじゃないでしょうか?


臼大明神の八九郎狸(うすだいみょうじんのはちくろうだぬき(やくろうだぬき))


臼大明神

場所:京都市中京区材木町


京都の先斗町と呼ばれる花街の1つに

臼大明神という小さな祠があります。


臼大明神という名前からも想像できますように

臼がお祀りされているんですね~


そんな臼大明神の祠には
狸が通る小さな抜け穴が
あるんですよ


その昔、滋賀県の大津にある

大津紺屋関(おおつこんがやせき)に

棲み着いていた八九郎狸がいたんですけれど

大津紺屋関が埋め立てられる事になって

寝床を失ってしまったそうです


その後、八九郎狸が居ついたのが

この臼の中だったというんですね


今でも抜け穴が残されていて
昼間は、木の栓がしてあるんですけれど
夜になると外され、八九郎狸が
夜遊び出来るようにしてあるんですね


お近くにこられた際には

抜け穴を確認してみてはいかがでしょうか♪


という事で、今回は

京都に古くからある伝説を

ご紹介させていただきました!

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