今回ご紹介するのは

京都市山科区にある


牛尾観音

牛尾観音(うしおかんのん)です!


牛尾観音

正式名称を法厳寺(ほうごんじ)という

本山修験宗(ほんざんしゅげんしゅう)の単立寺院なんです


牛尾観音の案内板

お寺の案内板によると

垂仁天皇(すいにんてんのう・第11代天皇)の時に

大國ノ不遅(おおくにのふち・大国之淵)が山の上に

音羽山権現社を祀ったのが始まりなんだそうですよ


ちなみに垂仁天皇は
紀元前にご即位した天皇ですので・・・
牛尾観音の始まりは
とんでもなく古い!という事ですよね


その後、延鎮(えんちん)が

夢のお告げによって

金色水の水源を尋ね歩いた際に

この地で、お告げをした本人である

行叡(ぎょうえい)に出会い

その後、延鎮は

行叡が亡くなったこの地に

お寺を創建したんだそうです


それ以来

各宗派の修行僧の道場として栄え

弘法大師(こうぼうだいし)空海(くうかい)も

入山した事があるといわれています


そして音羽山清水寺が建てられてからは
清水寺奥の院(きよみずでらおくのいん)』
として親しまれるようになったそうですよ。


戦国時代に入ると

天下人の豊臣秀吉(とよとみひでよし)が

祈願成就の奉謝(ほうしゃ・御礼を申し上げる事)に

前田玄以(まえだげんい・武将であり僧)に命じて

お寺の再興をさせたみたいです♪

※前田玄以は豊臣政権の5大老の下に位置した5奉行の1人です。


また江戸時代には

赤穂浪士の

大石内蔵助良雄(おおいしくらのすけよしお)が

毎夜毎夜、人目を避けて訪れ、祈願したんだそうです。

※赤穂浪士について詳しくは、京都で義士祭・義士法要が行われる神社仏閣一覧の記事をご欄ください。


さらに幕末にも

尊王攘夷派の志士達が

談合の場として牛尾観音

使ったといわれているんですね


さて、そんな牛尾観音なんですけれど

実はその場所が標高約551メートルの
牛尾山(うしおざん)の中腹にありまして
お寺に行くには
ちょっとした登山をしているような
感じなんですよ


境内からの景色

本来、お寺のすぐ側にある

『桜の馬場』という所までは

車で登れるはずなんですけれど・・・


なんと台風被害の影響で
道が崩れている為
車では登って行く事ができませんでした


ですから今回は覚悟を決めて

歩いて登ってきましたよ~


ちなみに牛尾山という名前は

仁海(にんかい・にんがい)僧正が母の追善の為に

牛皮曼荼羅を描き

この山に埋めたからなんですね。

※仁海は真言宗の僧で東大寺別当(住職)や東寺長者を歴任した人です。


その牛尾山の麓から

お寺の境内までは

山道を歩いて、だいたい50分程かかるので

夏場に登ろうと考えている人は

水分補給を忘れないようにして下さいね


と、いうわけで

お寺の境内に到達するまでにも

いろいろ見どころがありましたので

そちらも簡単にご紹介しながら

レポートしていきたいと思います♪


牛尾山の麓から歩き始めて

最初にあるのはこちらの大師堂です。


大師堂

大師堂には大日如来と

空海が祀られていました!


そして山をさらに登っていきますと

左手に石碑があります。


石碑

『牛尾山 十八丁』と刻まれていますね。

一丁が約109メートルなので

約2キロといったところでしょうか♪


そしてこちらは


お経岩

お経岩です!

石の前には空海の像が安置されていましたよ


また牛尾山にはいくつもの滝があるのも

見所なんです!

聴呪の滝

聴呪の滝


青龍の滝

青龍の滝


夫婦の滝

夫婦の滝


音羽の滝

音羽の滝


そして、しずく谷不動尊に

しずく谷不動尊

大蛇塚です。

大蛇塚

こちらは天狗が付けたといわれる足跡


天狗の足跡

その名も『天狗の足跡』です!


という事で約2キロの山道を登ってくると

牛尾観音に到着します!


思ったより台風の被害は大きく

道はかなり悪かったので

行かれる方は本当に気をつけて下さいね。


ちなみに普段、牛尾観音の境内は
無人になっている事が多いみたいで
この日も無人でした!


お寺に向かっている間も

だーれもいなかったので

お寺を一人占めしたい方には

もってこいの場所です


大杉堂

境内に入ってすぐ左手には

大杉堂がありました。


大杉堂には火を司る大杉坊大権現と

水を司る八頭龍王尊をお祀りしているそうです。


そんな大杉堂の後ろには

京都市の巨木・名木に指定されている


天狗杉

天狗杉があるんですね~。


写真ではわかりにくいかもしれませんけれど

この天狗杉…
かなり大きいですっ


ちなみにこの天狗杉には

『ムササビ』が住んでいるようで

運が良ければお参りにきた時に

会えるかも知れないみたいですよ~


ムササビ用の巣箱

境内にもムササビ用の巣箱が備えられています。


けれど今回は残念ながら

ムササビとは縁が無かったようです


なので、境内にあった

掲示板を撮ってきました!


掲示板

どうもこちらのムササビは

テレビで紹介された事もあるみたいですね。


そしてこちらが本堂になります。


本堂

本堂にはご本尊である

十一面千手千眼観世音菩薩が安置されています。


この十一面千手千眼観世音菩薩は
天智天皇(てんじてんのう・第38代天皇)が
自ら彫ったと伝わる観音様なんだそうですよ!


京都では、年が明けてから

最初の観音様の縁日に6つのお寺の観音様を巡る

初観音(はつかんのん)という風習があるんですけれど

牛尾観音の観音様も初観音に数えられているんですね


牛尾観音の縁日である1月17日には

多くの人で賑わうみたいです


本堂の後ろには

金生水が湧き出ています。


金生水と観音様

金生水と観音様

これは冒頭でも触れました

延鎮が夢のお告げによって

金色水の水源を尋ね歩いた際に

岩の間から見つけたものなんですね♪

それが今でも湧き出ているというわけです


こちらは庫裏です。


庫裏

庫裏の隣には

護摩堂があります。


護摩堂

ちなみに護摩堂の中には

チェーンソー彫刻家の城所ケイジさんが彫った

龍の木彫りがあるそうです。


その護摩堂の前に梵鐘があります。


梵鐘

こちらの梵鐘には

『京清水奥院』と書かれた文字が見えますね♪


京清水奥院と書かれています。

境内には他にも

経塚や放生池、天龍王神

修行をする為の道場があるんですよ。


というワケで今回は

牛尾山の牛尾観音をご紹介しました!

牛尾観音の場所はコチラ↓

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