ご紹介するのは

京都の禅面(ぜんづら)です


禅面というのは

臨済宗(りんざいしゅう)のお寺で

それぞれの特徴から

俗に『○○面(づら)』と呼ばれるお寺の事をいいます


ちなみに○○面と呼ばれるお寺は

それぞれが大本山なので

境内はとっても大きいんですよ!!


では早速、ご紹介したいと思います。

※順序は50音順で紹介しています。


建仁寺の学問面(けんにんじのがくもんづら)

宝陀閣

開山堂です。

場所:京都市東山区大和大路通四条下る四丁目小松町584


建仁寺

臨済宗建仁寺派の大本山で

1202年(建仁2年)に栄西(えいさい、またはようさい)が

鎌倉幕府2代目将軍

源頼家(みなもとのよりいえ)より

この地の寄進を受けて創建した

京都で最初の禅寺なんですね~


ちなみにお寺の名前は

当時の元号から名付けられたそうですよ。


江戸時代初期の画家

『俵屋宗達(たわらやそうたつ)』が描いた

風神雷神図(ふうじんらいじんず)屏風が

伝わっている事でも知られ

本坊(ほんぼう)にはレプリカが飾られています


そんな建仁寺

俗に『学問面』と呼ばれているんですね。


これは栄西をはじめ

漢詩や漢文に秀でた僧を多数輩出した事から

そう呼ばれているんだそうです。


相国寺の声明面(しょうこくじのしょうみょうづら)

相国寺の法堂

場所:京都市上京区今出川通烏丸東入上る相国寺門前町701


相国寺

臨済宗相国寺派の大本山で

1382年に室町幕府第3第将軍である

足利義満によって

創建されたお寺です。


ちなみに金閣寺(鹿苑寺)や銀閣寺(慈照寺)は

相国寺の山外塔頭なんですよ


境内には

承天閣美術館(じょうてんかくびじゅつかん)もあり

金閣寺の『夕佳亭(せっかてい)』が復元されていたり

茶器や絵画、屏風など

相国寺金閣寺銀閣寺

国宝や重要文化財を数多く展示公開しています


そんな相国寺

俗に『声明面』と呼ばれているんですね。


これは2代目住職である

春屋妙葩(しゅんおくみょうは)の

生まれ持った美しい声で

独特の声明(お経に節やリズムをつけた声楽)を

奏でた事からそう呼ばれるようになったんだそうですよ。


大徳寺の茶面(だいとくじのちゃづら)

大徳寺の三門

三門です。

場所:京都市北区紫野大徳寺町53


大徳寺

臨済宗大徳寺派の大本山で

1315年(正和4年)に

宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)が

創建したお寺です。


一時は応仁の乱で焼失してしまうんですけれど

アニメ一休さんでおなじみの

一休宗純(いっきゅうそうじゅん)によって再建されました


そんな大徳寺

俗に『茶面』と呼ばれているんですよ。


これは天下の茶人と知られる

千利休(せんのりきゅう)のお墓や

利休の子孫によって受け継がれている

茶道流派『三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)』の

菩提寺になっている事

また、境内にある23もの塔頭寺院の

ほとんどに茶室がある事などから

そう呼ばれるようになったんだそうです


東福寺の伽藍面(とうふくじのがらんづら)

東福寺の三門

三門です。

場所:京都市東山区本町15丁目778


東福寺

臨済宗東福寺派の大本山で

1236年(嘉禎2年)に

摂関家である九条道家(くじょうみちいえ)が

九条家の菩提寺として創建したのが

始まりといわれています。


お寺の名前は

東大寺の規模の大きさ

興福寺から教えの素晴らしさを習って

東大寺と興福寺から一字ずつ取り

東福寺と名付けられたんだそうですよ


また、東福寺は京都でも屈指の

紅葉の名所として知られ

通天橋から見る紅葉は

『通天もみじ』とも呼ばれ

境内の中でも人気のスポットです


そんな東福寺

俗に『伽藍面』と呼ばれています。


これは創建当時

壮大な大伽藍を有していた事から

そう呼ばれたそうですよ。


南禅寺の武家面(なんぜんじのぶけづら)

南禅寺の三門

三門です。

場所:京都市左京区南禅寺福地町86


南禅寺

臨済宗南禅寺派の大本山で

1289年(正応2年)に

亀山法皇(かめやまほうおう・第90代天皇)が

無関普門(むかんふもん)を開山に迎えて

創建しました。


室町幕府3代目将軍

足利義満(あしかがよしみつ)によって制定された

京都五山では

別格に位置づけられています

※詳しくは、京都五山の記事をご覧ください。


また、南禅寺と言えば

境内にある水道橋『水路閣(すいろかく)』が

ある事でも知られていますよね♪

※ちなみに水路閣には琵琶湖疏水が流れています。


そんな南禅寺

俗に『武家面』と呼ばれているんですね。


これは武家と関わりの強い事から

そう呼ばれているそうです


少しご紹介しますと

お寺の山門は

徳川家の家臣であった藤堂高虎(とうどうたかとら)の

手によって再建されていますし

南禅寺の住職の中には

徳川家康(とくがわいえやす)のブレーンで

方広寺鐘銘事件(ほうこくじしょうめいじけん)に

関与した『崇伝(すうでん)』がいたりするんですね~

方広寺鐘銘事件について詳しくは、方広寺天得院の記事をご覧ください。


妙心寺の算盤面(みょうしんじのそろばんづら)

妙心寺の三門

三門です。

場所:京都市右京区花園妙心寺町1


妙心寺

臨済宗妙心寺の大本山で

1337年に花園法皇(はなぞのほうほう・第95代天皇)が

花園離宮を禅寺として

関山慧玄(かんざんえげん)を開山に

創建したんだそうです。


そんな妙心寺

俗に『算盤面』と呼ばれているんですね


妙心寺は応仁の乱で

焼失してしまったんですけれど

当時の住職である雪江宗深(せっこうそうしん)が

再建したと伝わっています。


その際に財政面からの再建を重視し

『米銭納下帳』を付け

お金の計算、会計を厳重にし

経済安定を計ったんですね~


その後、明治時代まで

帳簿は毎年作成されたみたいで

この事から算盤面と

呼ばれるようになったんだそうです!


1度、消失をしている妙心寺ですけれど

今では日本最大の禅寺と言われています


という事で今回は京都の禅面をご紹介しました。

禅面の詳しい場所はコチラ↓

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